駐在妻のモヤモヤ解決ポイント⑥会社のルールを確認し、自分と家族にとって最適なタイミングを考えてみよう

STEP2. 自分と家族の希望を書き出して整理しよう

次は、自分も家族も納得のいくタイミングをみつけるために、日本でしておきたいことを整理しましょう。

①今の日本での生活を納得して一区切りするための整理

帯同を決意すると、新生活をスタートさせることに頭が向きがちですが、日本で積み上げてきた生活を丁寧に、納得した形で終わらせるということが、のちの新生活の立ち上げに影響を与えます。 今ある生活にどう区切りをつけるのか、もしくは今あることを継続するために何か変更する必要があるのか、1つずつ希望を整理しておきましょう。

《参考項目》

  • 自身の仕事のこと

Eさん
仕事を一区切りつけたいとの思いから、勤続10年を過ぎてからの退職と決めました

Lさん
自身が関わっている大きなプロジェクトが終了するタイミングで退職を決めました

  • 妊活/妊娠/出産/育児のこと

Oさん
夫の内示が出たのは第一子の出産直後でした。0歳児を連れて、1人で住まいや車の処理、引っ越しの段取りなどは到底無理だろうと判断し、夫と同時に赴任することにしました

Nさん
子供が喘息持ちなので、寒くなる前に赴任地の空気に慣れた方がいい、という医師からのアドバイスを考慮しました

  • 趣味のこと
Cさん
自身の合唱コンサートを終えてから出発できたことはとてもよかったです
  • すでに決まっている国内での用事(冠婚葬祭など)のこと
Aさん
兄弟・親戚に相談し、親の法事を少し早いタイミングで執り行ってもらうことで、無事に出席してから出発することができました
  • 子どもの学校・幼稚園・保育園のこと

Eさん
退職後も保育園に預けられる期間に渡航日を決めました。その期間に引越し手続きなどをスムーズに進められました
Gさん
子供が年少になるタイミングで海外生活がスタートし、幼稚園では、集団生活自体に慣れていない+英語のダブルで大変でした。まず日本の幼稚園に入れて集団生活に慣れさせて日本語の語彙も増やして、年中から帯同にしても良かったかなと思いました。特に日本語の語彙がなかなか増えなくて心配しすぎたので…

Dさん
子どもの学校や保育園には、海外転居のことを余裕をもって伝えられたので、友達と遊んだり、お別れ会を開いてもらったり、思い出作りができよかったです

  • その他
    例)実家に帰省したい/会っておきたい人がいる
Bさん
渡航前に自分の時間を作っておいて良かったです。親しい友人や家族との時間を作れました

特にぜひ忘れずに書き出してほしいのは、自分自身のこと。自身の趣味や習い事など、家族の枠ではなく「自分の時間」として使ってきた時間のことはついつい後回しにしてしまいがちではないでしょうか?
まずは希望することをしっかりと書き出してみましょう。

②新生活をイメージし、効率よくスタートするために準備したいことを整理

新生活でどのような過ごし方をしたいか、想像したり考えたりしていますか?いつか終わりがくる帯同生活だからこそ、その時間をどのように過ごすかは皆さん意識をしているのではないでしょうか。

昨今はSNSを通してたくさんの駐在妻の方々が現地の様子を発信してくれています。また、駐在ファミリーカフェのような駐在妻のための情報交流サイトも少しずつ増えています。先輩駐在妻からは「限られた帯同生活の中で、少しでも早く自分自身の過ごし方について考える時間をもてばよかった」という声もよく聞きます。

この渡航前のタイミングで、自分自身に問いかけたり、先輩駐在妻の体験談を読みながら、新生活の過ごし方について考える時間を作ってみてはいかがでしょうか。
その中で、「現地就労したい」「すぐにでも趣味を再開したい」「語学を少しでも勉強してから行きたい」「現地でしてみたい活動がある」など、何か浮かんできたならば、ぜひ日本にいる間に情報収集や行動をスタートさせてみてください。
渡航先によってはインターネット環境が十分でない場合もありますし、電話などの問合せは日本にいる間のほうが格段に行いやすいと思います。

このような新生活の過ごし方を整理した時点で、日本で準備する必要がでてきたならば、その準備期間も書き出しましょう。

Fさん
私の場合、帯同前に想像していたよりも、仕事を辞めたことなどが精神面に与えるマイナスの影響(無力感や自信喪失、漠然とした将来に対する不安など)がとても大きかったため、何がなんでもすぐに帯同するのではなく、自分自身のキャリアについて、次のステップへの道筋をもっとしっかり立ててから帯同してもよかったかもしれないと思うことも時々あります。

自分の経験からの反省点として、
・会社を辞めること、キャリアを中断することによる様々な影響を軽く見てはいけない。
・いつ帯同するかの決断は早くできるほどよい。(準備時間が多くとれるため)
・いつ帯同するかが決まったら、荷物や諸手続きなどの準備だけに追われず、自分の今後のキャリアについてしっかり考えて準備する時間を確保することも重要。
と感じています。

駐在ファミリーカフェのキャリア体験談も参考にしてみてくださいね。

次ページは、STEP3:家族と優先順位について話し合い、自分と家族にとって最適なタイミングを決めよう

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