【帰国後インタビュー vol.5 前編】ブランクあり、妊娠・子育て中 それでも本帰国後3週間で決めた再就職
 ~駐在妻の保活・就活リアルレポート~

本帰国決定!就活はまず自分と向き合うことから

-就職活動はどのように進められたのですか?

就活も保活と同時並行で進めていました。まず自分の中でどう働きたいか、何をしたいかが漠然としていたので、自分と向き合うことから始めました。大きな話になってしまいますが、人生の目的、大切にしている価値観、どんな人になりたいのか、どんなキャリアを築きたいのか、なぜ今自分は働きたいのか…自問自答していくうちに色々と明確になり、やるべきことが見えてきました。そして自分が何をしたいのかという理想よりも、今の自分にとって譲れないものは何かを明確にしていきました。

-今のNanaさんが譲れないものとは何なのでしょう?

前職は楽しかったけれどすごく忙しくて、独身時代は良かったけれど、子どもが生まれてからは非常にモヤモヤすることが多かったのです。急な依頼にもなかなかノーと言えず、自分で自分の首を絞めてしまうような場面もあって、でも自分自身を変えることがなかなかできなかった。今度はそういう働き方は絶対にしたくないと思っていました。

駐在妻としての生活の中では、家族の時間、自分の時間の重要性を実感していました。海外の方は自分の時間を本当に大事にしています。生まれたばかりの赤ちゃんを預けて自分の時間を作ったりもしています。私は自分の時間も、家族との時間も大切にしつつ、仕事もしていきたい。子どもにはプライドを持って働いている、仕事と家庭の2軸を持っている母親像を見せたい。息子が成長して将来もし結婚することになった時、女性は働くものだという像を持って、お互いに自立した関係を見ていてほしい。

でも振り返って「お母さんが仕事をしていたから、毎日残業で帰るのが遅くて僕は一人だった」という形にはしたくない。バランスよくメリハリをつけた生活をしていきたい。だから残業はなし、家に仕事は持ち込まない、振り回されるような仕事は絶対にしない、と決めました。

―同じく息子を持つ身として、子どもに働く母親像を見せておきたいというNanaさんの気持ちはとても理解できます。旦那様はNanaさんの働き方についてはどのようにおっしゃっていましたか?

私は自分で決めたら曲げないで走り出すタイプなのを夫もよく知っているので、特に何か言われることはなかったです。実は、夫は元々専業主婦になってほしいという人だったのですが、いつのまにかそんなことは言わなくなりました(笑)。

―旦那様の意識も大きな変化を遂げているようですね。素晴らしいです!

ブランクは今までのキャリアにとらわれずに新しいことを始めるチャンス

-お仕事の内容についてはどのような希望をお持ちだったのですか?

希望の仕事内容はマーケティングでしたが、ブランクがある分、今までのキャリアにとらわれず、逆に新しいことを始められるチャンスだとも思っていました。また雇用形態も正社員にこだわる必要はないと考えていました。残業がなくて、できれば在宅もできて、働くママに理解のある会社を優先していました。今まで働くママの実績がなかったとしても、社長さんが子育て中のパパだったりすると、子育て女性にも理解があったりします。子どもの急な病気など、自分ではどうにもできない部分を理解してくれる会社が希望でした。

そういった自分にとって譲れない条件が見えてきた段階で転職サイトに登録しました。

-具体的にどのような転職サイトを利用されたのですか?また転職サイトを利用するうえで工夫された点があれば教えてください。

まず転職サイトを利用する前に、履歴書、職務経歴書をじっくりブラッシュアップしておくことがとても重要だったと思います。私の場合、お風呂に入っている時などにふと「こういうのも書けるかも」と浮かんだりして(笑)。事前に履歴書、職務経歴書をベストな状態にアップデートしていたので、登録する時はそれを貼り付ける形で大丈夫でした。

正社員にこだわりはなかったので、一般的な転職サイトに加え、クラウドソーシング、派遣会社などを含む複数のサイトに登録しました。まずはどういう企業からの募集があるのか、自分が希望する働き方とマッチするのはどういった企業かを見ていきました。

サイトに登録する際に記入する希望欄には、子育て中、在宅可、残業なし希望、といった条件をはっきり記入しました。転職サイトのコーディネーターさんとお話させてもらうこともありましたが、こちらの条件を伝えると、「なかなか難しいですね」と言われることもあって。そういう反応を示されると、希望に近い案件が少ないのかなと感じて、結果として転職サイトの取捨選択にもなりました。

今回メインで利用させていただいたのは、女性に特化した転職サービスを提供している企業です。ワークライフバランスを取れる企業を多く扱っていました。特に便利だったのは、企業側からスカウトオファーが来る機能です。自分のこれまでの経歴や希望を細かく入力すると、興味を持ってくださった企業から直接スカウトオファーが来るので、これまで自分が知らなかった新しい会社との出会いがありました。

オファー型の良い点は、お互いが選ぶ立場になれる点です。自分から応募すると自分が選ばれている感じですが、オファー型の場合はお互いのニーズをマッチングしていく形になります。しかもオファーを受ける・受けないは自由。とても面白かったですし、実際に内定をいただいた企業ともそのオファー機能を通じて出会いました。

ところが、転職サイトに登録した頃に妊娠が判明しました。

本帰国直前に妊娠判明!それでも諦めずに続けたNanaさんの就活戦線について▶帰国後インタビュー vol.5 後編でじっくり伺っていきます。

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