駐在妻のモヤモヤ解決ポイント⑫家族の状況と希望する働き方を照らし合わせて、必要な情報を集めよう!

駐在ファミリーカフェでは、海外滞在のステージ別に、あなたを「モヤモヤ」とさせている悩みとそれを「スッキリ」解決するための12のヒントをまとめています。
ぜひ、駐在妻の『モヤモヤ&スッキリ』フローチャートと併せてご覧ください:駐在妻のキャリアとモヤモヤ

今回は、【帰国準備~本帰国後】のモヤモヤの中から
  子どもの預け先や進学をどうしよう??
に対する解決ポイントの紹介です。

こんにちは、運営メンバーのアークです。本帰国後の再就職や復職について考えると、自分の働き方や子どもの預け先をどうしようかという悩みが出てきますね。

渡航前に仕事と家庭を両立した経験のある方は、再就職後の生活をイメージしやすいかもしれません。それでも、海外で仕事をせずに子どもと一緒にいる生活に慣れてしまうと、「以前のような忙しい生活に戻る自信がない」とか、「待機児童問題もあるし働く時間が取れないのでは」と思われるかもしれません。

ましてや、海外で出産して本帰国後に初めてワーキングマザーになろうとしている方は、「そもそも育児と仕事の両立なんてできるかな?」と不安になりますよね。また「本帰国後は必ず働こう」と張り切っていた方でも、いざ再就職活動を始めると、今までの子ども中心の生活からうまく切り替えられず、満足な活動ができないという事態に直面することもあります。

このように、どんな就労形態を選んだとしても、帰国後に働くと決めた人にとって子どもの預け先の確保は避けては通れない課題となるでしょう。

今回は、再就職活動に向けて知っておくとよい子どもの預け先や進学についてご紹介します。実際に活動された先輩方の声もありますので、ぜひ参考にしてください。

※本帰国後の仕事の考え方・探し方についてはこちらで紹介しています。
③帰国後に働くための準備事項と流れを確認しよう!

STEP1 子どもの預け先を考える
STEP2 自分の働き方と子どもを預ける環境への希望を整理して優先順位を決める 
STEP3 希望するプランがまとまったら家族と相談して、家族としての方針を決める

STEP1 子どもの預け先を考える

保護者が働く場合、以前は子どもの預け先に保育園や学童保育が最も多く利用されてきましたが、昨今では預け先にもさまざまな選択肢がでてきています。預かり施設やサービスに地域差はありますが、どのような選択肢があるのかを簡単にご紹介します。

●未就学児の場合

子どもの年齢により施設や預かり形態がさまざまです。特に、預かり時間は保護者の就労時間に関わりますので、どのような預け先ならどのような就労が可能か、参考にしてみてください。

施設の種類特徴 ※1ポイント問合せ先
認可保育園・国から認可を受けている施設(公立、私立、公設民営)。

・基本的には0歳~就学前まで対応しているが、0~2歳までの小規模園もあり。

・募集時期は決まっており、自治体に申し込む。
待機児童が多いので、保護者が未就労で入園させるのはかなり難しい。ただし、地域や年齢によっては空きもあるので問い合わせるとよい。(年少以上は1クラスの人数が増えたり、幼稚園に転園する園児もいたりするため、空きが出る可能性あり)※2各自治体
認可外保育園・認可外保育園、事業所内/院内保育所(企業や病院が自社従業員・職員のために用意した保育施設。近隣企業や住民も対象とするところもあり)、ベビーホテル(早朝・夜間預かり等)、保育ママ(小規模保育)など、さまざまな形態がある。

・費用が認可保育園より割高だが、多様なニーズ(週末や夜間など)に対応する施設もあり。
園児募集や入園時期は施設によって異なり、また保護者の就労条件を課していない場合があるので、比較的応募しやすい。各園の募集要項を確認して、直接問い合わせるとよい。各自治体

地域情報サイト

各施設
幼稚園一般的には満3歳の4月から入園だが、2歳~入園までの子どもを預かる園もあり。公立、私立あり。・保育園と比べて預かり時間が短く長期の休みが多いので、労働時間の確保が課題(パートタイムや在宅での短時間勤務の方向き)。

・通常の保育時間前後に預かり保育(延長保育)を設ける園も増えているので問い合わせるとよい。※3
各自治体

地域情報サイト

各園
認定こども園保育園の要素(家庭に代わって保育する)と幼稚園の要素(小学校につながる教育をする)を合わせ持つ施設。公立、私立があり。預かり条件は園ごとに異なる場合もあるので、各園に問い合わせるとよい。各自治体
その他保育サービス多様な保育サービスがあり、ニーズに応じて使い分けることが可能。事前登録制。

・保育園の一時預かり
・ベビーシッター
・病児・病後児保育施設
・ファミリーサポート
・保育施設併設のシェアオフィス
・幼稚園入園までの期間や週に数回、園の長期休みなど、必要な時だけ利用することが可能。

・時間当たりの保育料は比較的高くなるため、利用時間が長時間/長期となる場合は支出増に注意。
地域情報サイト

各サービス運営会社
参考URL はたらこねっと 子どもの預け先【再就職パーフェクトガイド】

【ご注意】
※1 預かり施設の利用条件は、保護者の雇用状態やお住まいの自治体によって大きく異なります。詳細はご確認ください。
※2 保育園への申し込みは就職活動中でも可能ですが、ほとんどの自治体で「入園後〇カ月以内に就労を決めること(もしくは就労しはじめること)」といった規定があります。万が一、再就職活動が難航してしまうと、「保育園の入園期限が迫っているので急いで就職先を決めないといけない」と焦り、満足な再就職ができなくなるリスクが出てきます。よって、保育園への入園を検討する方は、条件を確認した上で、再就職の準備と並行して進めておくとよいでしょう。
※3 幼稚園の延長保育は、「保護者が就労している場合のみ」と限定されている園もあります。適用条件を必ず確認しましょう。

Sさん
本帰国時は、保育園探しといっても何からはじめていいのかわからず手さぐり状態でした。ベビーシッターに登録する、マザーズハローワークに行く、保育園見学に申し込むなどできそうなことを少しずつはじめたら、勢いがつき、情報が入り、次にやることが見えてきたような気がします。
Cさん
保育園探しは、とにかく情報収集が重要です。本帰国まで全く無知でしたが、再就職したいという思いでダメ元覚悟で預け先を探し続けました。保活セミナー(行政主催や後援・委託事業など)や、保育園見学、子育てひろばなどに行くと、地域の情報が得られます。また、制度や申請方法は地域によって異なるので、ネットの情報だけを鵜呑みにせずに、自治体に相談に行くのがよいと思います。
Mさん
認可保育園は年度途中で空きがなかったため、まずは認可外保育園に子どもを預けて仕事を見つけました。認可外保育園に子どもを通わせながらフルタイム勤務をした実績があると、認可保育園への転園申請に少し有利になるので、次年度に認可園に転園することができました。たとえ認可保育園に空きがなくても、まずは認可外保育園に通わせる方法もあります。
Hさん
幼稚園に入園させる場合は、預かり時間が長く給食のある幼稚園は人気があるので、願書の配布と提出の時期を予め確認しておくとよいです。本帰国後の地域に知人がいない場合は、バス通園の幼稚園を選ぶよりあえて近所の幼稚園を選んで知り合いを増やしたり、児童館などに積極的に足を運んで幼稚園の口コミを得たりするのも有効かもしれません。
Yさん
本帰国前から保育園への申請が必要になり、私の場合は日本にいる家族(母)に代理人として申請をしてもらいました。保育課には「現在海外在住中で、もし保育園に入園できるなら帰国を考えている。あいにく自分で申請できないので、親の代理申請は可能か」と問い合わせました。本来は、入園申請は住民票のある自治体に保護者が申し込む必要がありますが、自治体によっては海外在住などを理由に代理申請が可能な場合もあるので、問い合わせてみてください。
Sさん
本帰国時に子どもを幼稚園年長に転入させましたが、仕事をするにあたり預かり保育があることが必須条件でした。幼稚園によっては預かり保育がかなり充実しているので、働き方によっては幼稚園でも可能だと思います。
Aさん
幼稚園の入園時点では誰でも延長保育を利用できたのに、その後に幼児教育無償化がはじまり、延長保育の受け入れ制限ができてしまいました。幼稚園の延長保育については条件がさまざまなので確認が必要です。

●就学児の場合

 就学児の場合は、放課後の過ごし方や夏休みなどの長期休みを考慮する必要があります。「小学生の預け先は学童」とよく言われていますが、運営元や施設形態、子どもの年齢によっても内容が異なるので、「子どもにどのように過ごしてほしいか」を踏まえて情報収集しましょう。その一部をご紹介します。

施設の種類特徴問合せ先
放課後児童クラブ・自治体が運営元となる公設公営、自治体が設立してNPOや民間企業が運営元となる公設民営がある。

・労働・疾病・介護などにより、昼間に保護者が家庭にいない子どもを対象に、遊びや学び、生活の場を提供する施設。場所は主に児童館や小学校の空き教室。

・名称はさまざまで、放課後児童クラブ、アフタースクールなど。
各自治体

地域情報サイト
民間学童保育・民間企業やNPO等が運営し、保護者の就労に関わりなく利用が可能

・小学校へのお迎えや長時間の預かり、食事の提供、英語での保育などサービスが多様化しているが、利用料金は比較的高い。
地域情報サイト

各運営会社
習いごと先の送迎・預かりサービス小学校から習いごと先や自宅までの送迎サービス、レッスン時間外の預かりサービスもあり。各運営会社
家事や子どもの見守り代行サービス・仕事や用事で保護者が留守となる際に、家事や子どもの習いごとへの送迎を請け負うサービス。シッター、家事代行、キッズタクシーなど。

・事前登録制で、定期プランやスポットプラン等あり。
各運営会社

【ご注意】
『放課後子ども教室』は、文部科学省が推進する事業で、全ての子どもを対象に放課後や週末等に空き教室や児童館を利用して学習やスポーツ、文化活動などを提供するもので、活動内容や時間は地域により異なります。厚生労働省管轄の預かり目的となる『放課後児童クラブ』とは異なりますので、お住まいの地域で調べる際にはご留意ください。

Cさん
小学校敷地内にある学童保育(放課後児童クラブ)と、民間学童保育を利用しました。小学校敷地内の学童保育は移動が少なく費用が安いのですが、アクティビティはほとんどなく、おやつ・宿題タイムもありませんでした。また、お迎えで我が子が最後の一人になってしまう日が続き、やがて肩身がせまいと感じるようになりました。一方で、民間学童は、専門の職員が決まったスケジュールに沿って子どもたちに行動を促します。季節に沿ったアクティビティや、宿題タイム、健康に配慮した手作りのおかしなどが魅力的でした。こちらの民間学童は人気があったので、例年申し込みに保護者の列ができるほどです。保護者としては後者の方がよく思えるかもしれませんが、上の子は自由に過ごせる小学校敷地内の学童が好きで、民間学童は肌に合わず退所しました。下の子は学校のようにキチッと行動できる民間学童が好きでした。
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