帰国子女枠で中学入学試験を受けました【台湾アメリカンスクール→日本私立中学校】

台湾・台北から本帰国し、お子さんが帰国子女受験をしたかずりんさんのインタビューです。
学校の選び方、入学までの流れ、試験対策などについてお聞きしました。

自己紹介をお願いします。

4人家族で、夫、息子(15歳)、娘(12歳)と私です。
台湾の台北に2014年1月から2年半滞在していました。帰国してから2年後の小学6年生の冬に、息子が帰国子女中学受験をしました。今回は、息子についての体験談になります。ちなみに娘は日本の中学受験はしていません。

帰国時のお子さまの年齢を教えてください。

息子が小学4年生、娘は小学1年生のときです。時期は夏休み明けの9月です。

お子さまは海外でどのような学校に通いましたか?また帰国後は帰国子女受験をされて、どのような学校に通いましたか?

息子は台湾の日本人学校に6カ月在籍し、その後、台北アメリカンスクールに転校しました。アメリカンスクールの在籍期間は2年間です。本帰国後、公立小学校に通い、帰国子女受験をして、私立の中高一貫校に入学しました。その後2度目の海外転勤に同行したので、中高一貫校は2年で退学することになってしまいました。ちなみに娘は現地の幼稚園に通っていて、本帰国後は公立小学校に入りました。

その選択をされた理由をお聞かせください。

受験をしようと思ったのは、帰国後に通っていた帰国子女に特化した英語塾からのすすめがきっかけです。
入塾のきっかけは英語力保持でした。その後、帰国子女枠のある学校を調べていくうちに、ユニークな校風があるいくつかの私立校に惹かれていきました。中学生の時から第二外国語を選択できること、留学だけでなく、海外から学生を受け入れてもいること、高校生になると、海外大学から進学案内の説明があることが、面白いと思いました。

帰国子女受験で入学・編入した学校に実際に通わせてみて、よかったことは何ですか?また、実際に通われたお子さまはどんな様子でしたか?

地元の公立中学校は1クラス40人以上のところ、通った私立校は1クラス20人弱でした。少人数のため、クラスの一体感があり、男女問わず仲良くなっているのはよかったです。クラブ活動もいろいろと選択できて、朝早くから夜遅くまで学校生活をとても楽しんでいました。授業の進度が早くついていくための復習が大変だったと思いますが、受験勉強のときより自発的に机に向かっていたので、よほど学校が楽しかったのだろうと思います。友人たちからよい刺激をもらい、切磋琢磨していました。親よりも友だちのほうが大事だと思うようになっていくタイミングだったと思います。

滞在先では受験のための準備はしていましたか?

滞在中は受験のことを考えていなかったので、特に準備はしませんでした。
アメリカンスクールでチェス、レゴ、バスケ、テニスなど様々なクラブで活動をして、大会に参加する機会があったので、そのような経験は受験時の面接で役にたったように思います。

学校の情報はどのように得ましたか?

主に通っていた英語塾からの情報です。受験を決めたのが小学6年生になってからだったので、直接学校に行く時間的余裕があまりありませんでした。第一、第二志望校の2校のみ、学園祭や学校説明会に行きました。

受験勉強で大変だったことは何ですか?

塾費用がとても高かったことです。我が家は英語のみの塾で一教科でしたが、特別講習や志望校別講習、夏期講習など、塾に勧められるがまま科目を受講していたら、大変な額になってしまいました。

何校受験されましたか? また受験校の科目について教えてください。

2校です。1校は英語と面接、もう1校は英語・国語・算数と面接でした。

帰国子女受験・編入試験について、お子さまとどのような相談をされましたか?

一緒に学校見学に行き、どちらも気に入った様子だったので本人の意見を尊重し、見学した学校のみ受験することにしました。

お子さまの今後の進路について、どのようにお考えですか?

好きなことや夢中になれることを見つけて、国内でも海外でも本人の行きたい学校が見つかるといいなと思います。

これから帰国子女受験・編入試験を経験される方へメッセージをお願いします。

帰国子女受験をして、総合的にはよい経験でした。目標に向かってチャレンジすることは、結果がどうであれ、長い目で見れば今後の人生でなにかの糧になると思うからです。

帰国子女を受け入れる学校についてですが、試験科目などは毎年何かしら変わっていくことがあるので、信頼できる情報を積極的に得ることが大事だと思います。我が家はその後、また海外赴任になり、受験した私立中高一貫校を2年で退学することになりました。予想と違うことや思うようにならないことにストレスを感じましたが、受験した時はそれがベストの選択だと思っていたので、後悔はありません。

一般受験も同じですが、帰国子女受験も体力的・精神的・金銭的な負担が大きいです。睡眠時間を削って勉強する日もあるでしょうし、「試験時にインフルエンザで受験できなかったらどうしよう」など不安になることもありますし、塾費用もかさみます。それでも家族と一緒に経験できる中学受験は、今後のかけがえのない財産になると思います。帰国子女受験で問われたことは英語力や学力だけでなく、滞在国で何を感じたか、日本と何がどう違うのか、楽しかったことは何か、苦労したことは何かです。異文化に触れる海外生活も、受験勉強の時間も、そのまっただなかにいると毎日大変ですが、どうか体調に気を付けて、特別な経験を楽しめますように。

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