海外でボーディングスクール(寄宿学校)に通いました【イギリス・ロンドン】

イギリス・ロンドンで、お子さんの通学先に現地のボーディングスクール(寄宿学校)を選んだNaomiさんのインタビューです。学校の選び方、入学までの流れやスクール生活などについてお聞きしました。

自己紹介をお願いします

Naomiと申します。2018年7月からイギリス・ロンドンに住んでいます。

10年ほど前には夫の留学に伴い、アメリカ・ロサンゼルスに2年ほど住んでいました。海外に同行するのは今回が二度目となります。

お子さまはどのような学校に通っていますか?

2018年9月から、当時高校2年生の長男と中学3年生だった次男を、現地のボーディングスクール(寄宿学校)へ編入させました。

長男は2020年の夏、無事にその高校を卒業しました。

その選択をされた理由をお聞かせください。また、いつ頃から考え始めましたか?

2018年3月下旬に夫のロンドン勤務の内示をもらってから考え始めましたが、渡英まであまり時間がなかったため、学校を決めるまではとても大変でした。

私自身が「トビタテ!留学JAPAN」という留学を推進する国家プロジェクトで働いていたため、子どもたちを留学させることに対して迷いはありませんでした。しかし、これくらいの年齢の子どもを連れて駐在するというのは珍しいため、情報を入手するのに苦労しました(実際に、それより前に夫がシンガポール駐在をした際は、単身赴任を選択しました)。

どんな情報を参考にされましたか?実際に見学する機会はありましたか?

2018年3月末にブリティッシュカウンシルが主催する「英国留学フェア」に参加する機会があり、ボーディングスクール留学について、複数の学校から直接話を聞くことができました。その後、そこで知り合った留学エージェントの方にいろいろと話を伺い、実際の学校選びなどでお世話になりました。

また、高校生を同行させることへのメリット・デメリットなどを、仕事仲間である現職の先生や塾の先生、同じような年齢のときに実際に留学していた学生などに話を聞きました。

ズバリ、何が決め手となって、その学校を選びましたか?

予定より早く本帰国になったとしても、本人が留学を続けたい場合はイギリスに残れるように、最初からボーディングスクールを前提に学校選びをしました。

前述した留学エージェントの方に兄弟それぞれ面接してもらい、数多くある学校の中から相性のよさそうな学校を10校ほど選んでいただきました。英語力や性格を考慮し、大規模校、中規模校、伝統校、新しい学校などを織りまぜて提案していただきました。そこから先の受け入れ可否の確認、出願手続き、入学選考に関しては、自分たちで学校(イギリスの編入先及び日本で通っていた学校)とやり取りをしました。

学校によって選考方法は多少異なりますが、基本的には「書類選考(成績表、推薦状、英検資格)」→「筆記テスト(英語、数学、サイエンス)」→「面接(Skype)」 という流れで、すべて英語でのやり取りでした。筆記テストに関しては、試験監督が必要ということで、ブリティッシュカウンシル及び通学していた日本の学校で受験しました。  

幸い、複数の学校から合格をもらうことができ、先に渡英した夫が実際に学校へ出向き、校長先生やスタッフ、生徒たちと話した上で、今通っている学校に決めました。広大な敷地内にあるハリー・ポッターさながらの校舎の雰囲気も決め手のひとつでした。

まるでハリー・ポッターの世界のような校舎

実際に通わせてみて、よかったことは何ですか?

ボーディングスクールのため、普段は親元を離れて寮生活を送ります。そこには世界各国から集う留学生や現地の学生がいて、思春期まっただ中の仲間と共に寮生活や学校生活を送ります。様々な価値観や文化の違いを肌で感じることで多くのことを学び、何ものにも代えがたい経験を積んでいるんだなと思うことが多かったです。

例えば、ヨーロッパから来る留学生たちは英語を話すのが得意で、長男も次男も、最初は引け目を感じていましたが、よくよく聞いてみると、彼らの英語の文法がめちゃくちゃであることに気がつき、それ以降は引け目を感じることもなくなったようです。また、次男と同室だったロシア人留学生は、寒い冬でも窓を開けないと眠れないなど、びっくりする話もいろいろ聞きました。

生涯を通じての友となりうる、いずれ世界中に羽ばたいていくであろう仲間に出会えたことは、何よりも大きな財産になることと思います。大学以降の留学とは異なり、まだまだ本人の価値観が固まる前のこの時期の留学は、彼らにとって大きな意味があると確信しています。

またイギリスのボーディングスクールは、寮生活などを通じての「全人教育」を一番に掲げており、学習や技能偏重ではなく、人として成長することを目的としています。 学校によって教育方針などは多少異なりますが、 個人を尊重する校風やきめ細やかなケアには大変満足しています。もちろん英語に関しても、24時間英語漬けの生活を送るため、格段に習得するのが速いと思います。

期待や予想と違っていたことはありましたか?

イギリスの学校は休みが多いので、ボーディングスクールとはいえ、頻繁に自宅に帰ってくるのはまったくの想定外でした(笑)。月1回程度の週末帰省、夏休みなどの長期休暇に加え、その間にハーフタームという中休み(2週間強)もあります。トータルでは、1年のうち5カ月強は自宅にいることになります。

また食事に力を入れている学校ということでしたが、決しておいしいとは言えないようで、そこへの不満は大きいようです。それにも慣れたようですが……。

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