どうせ辞めるならキャリアチェンジ!私が海外生活中に資格を取ったワケ

ご主人の駐在をきっかけに、ご自身のキャリアを思い切って変えようと退職して同行中に資格を取得したAさんへのインタビューです。

自己紹介をお願いします

A.Oです。中国に2年半、その後台湾で約半年住んでいます。日本では、メーカー営業職10年従事していました。

どうしてその選択をしたいと思ったのですか?

ひと言でいうと「駐在中に資格を取り、私自身の働き方(キャリア)を変えよう」と思ったからです。

夫の海外赴任が決まった時、私はワーキングマザーで残業や出張もある営業職として働いていました。転勤族の夫とは以前から「日本国内なら単身赴任、海外なら同行」と相談していましたが、やはり当時の私は比較的恵まれた職場環境で働いていたこともあり、いざ同行となると「この良い職場や収入を手放すのは惜しいし、本帰国後に同じような会社に再就職する自信はない。」とすぐに退職を決めることができませんでした。

一方で、職場は好きでしたが、仕事に対しては将来のキャリアが描けないという漠然とした不安や、また夫の転勤の度に仕事をどうするか悩まなければいけないという不満も持ち続けていました。

そこで、悩んだ末に「思い切ってこれ(駐在生活)をキャリアチェンジのチャンスにしよう。転勤族の妻がいつでもどこでも働けるようにするにはやはり何らかの資格が必要だから、この駐在期間に取ろう。」と、退職して同行することを決めました。

かなり悩まれたようですが、どのようにして退職する(同行する)決心まで至ったのですか?休職など、会社を辞めない方法はありませんでしたか?

まず、自分はそもそも「同行したいのか、したくないのか」どっちなのかを知るために、仕事、家族、生活などのメリット・デメリット、心配なこと、思うことを書き出してみました。すると、小さな子どもを連れた海外生活への不安など迷う要素はたくさんあるものの、既に心の中では9割方「同行しよう」と思っているが、残りの1割が深刻で決め切れない、ということに気がつきました。その1割が、当時の職場環境を手放す惜しさと再就職への不安でした。そこで、この1割をなんとかするために、「本帰国後に新たなキャリアを築けるような“何か”を駐在中に身に付けよう。そして、駐在前よりも幸せな働き方を掴もう。」と考え、まずは資格取得から始めることにしました。

ちなみに、当時の職場には再就職優遇制度(一旦退職するが、職場に需要があれば再就職できる)があったので念のため申請はしましたが、私はキャリアチェンジをすることに決めたのでおそらく戻ることはないと思います。反対に、もし休職制度があったらここまで決心はできなかったかもしれません。(笑)

どのようにして駐在中に資格を取得したのですか?

私は、以前から興味のあったキャリア分野でCDA(キャリア・ディベロップメント・アドバイザー)という資格を取得しました。

講座は渡航前に申し込みましたが、海外でも受講できるように通信教育(約4カ月)+通学(約3カ月)のスクールを探して、通学期間は子どもを連れて一時帰国して実家で世話になりながら通いました。その後、筆記試験(1人で一時帰国、1度目で合格)、実技試験(夏休みと春休みの一時帰国中に受験、2度目で合格)を経て、約1年半かけて取得しました。

実現するためにどんな努力・取り組みをされましたか?

まず、前半の通信教育は、駐在生活スタートと同時に勉強も始めなければいけなかったので時間の確保が難しかったです。当時は子どもも幼稚園に通っておらず、現地での生活に早く馴染めるように子どもや友達と過ごす時間は確保したかったので、家事や睡眠時間を削って勉強するのがとても大変でした。一方で、後半の通学期間は、当時2歳の子どもを近所の一時保育に預けられるよう渡航前から準備しておいたので、実家の負担も軽減でき、この時は私も集中して勉強することができました。

 受験に関しては、実技試験の練習がなかなかできなかったのですが(通常はスクール主催や自主的な勉強会があります)、Youtubeで関連する動画を探して見たり、一時帰国中に他のスクール含め勉強会を行脚したり、なんとか学びました。

難しかった点、苦労した点はどんなところですか?

やはりモチベーションの維持と勉強時間の確保が難しかったです。

駐在生活と勉強生活が同時に始まったこともあり、初めは日々の生活に疲れ果て勉強する元気が出ない、そして生活が慣れてくると友達からの魅力的なお誘いで忙しくなり時間がない、という状況で全く勉強が進みませんでした。通信教育というのも孤独ですし、「なんで申し込んでしまったのだろう」と後悔したことも多々ありました。ですが、大金をつぎ込んだこと、スケジュール的にも一度で合格しなければいけないこと、そして資格により本帰国後にやりたい仕事に近づけることを何度も自分に言い聞かせて、なんとかやりきったと思います。

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