海外で出産しました【中国・蘇州】

中国蘇州に滞在中に 第三子を出産した、Cさんのインタビューです。

自己紹介をお願いします

C.I です。中国に10年駐在しました。子どもは3人(小・中学生)います。

出産した場所はどこですか? いつの話ですか?

中国蘇州市。蘇州市立母子医療保健中心(ローカル)の、VIP外来に通い、VIP病棟で出産しました。外国人の利用は少ないです。
2008年です。

妊娠から出産まで、どのようなスケジュールでしたか?

蘇州で妊娠が発覚し、毎月の妊婦健診から出産まで、同じ産科(蘇州市立母子医療保健中心)に通いました。

ただ、やはり心配だったので、妊娠初期に車で2時間かかる上海の国際和平病院に行き、エコーも診てもらい、お腹に異常がないことを確認しました。それから妊娠中期に一時帰国したときにも、実家近くの産婦人科で健診し、順調であることを確認しました。

なぜ現地出産にしたのですか?

第三子の妊娠で、妊娠発覚時点で長女4歳、次女1歳6カ月でした。上の2人を連れて里帰りをする負担が大きいと思ったのが一番の理由です。

中国ならローカル幼稚園に1歳から通わせることができたので(月〜金の毎日8〜16時)、妊婦生活がラクでした。ですので迷わず現地出産を選びました。上の2人の妊娠&出産が、トラブルのない自然分娩だったこと、私が中国語の日常会話に困らなかったことも大きな理由の一つです。

また当時、実母が働いていて、里帰りしても実母にあまり頼れなかったこともありました。

現地での妊婦健診や出産に関する費用面について、教えてください

うちの会社は帯同家族が少なく、海外で出産した前例がありませんでした。海外旅行傷害保険は、会社負担で加入していますが、出産に関わる費用は全額自己負担です。

会社の基本スタンスとしては、「日本で普通の日本人が受けれるサービスは、なるべく会社負担で」ということらしいのですが、自治体によってサービスの異なるような項目については、会社との交渉が面倒なのです。

結局、ローカル病院を選んだため、妊婦健診(数千円〜数万円/回)から出産にかかった費用(約15万円)まで、すべて合わせても、健康保険組合から支給される出産一時金で黒字(?)になったので良かったです。

ちなみに、産後の赤ちゃんの予防接種などの会社規定もなかったため、これは夫が会社に交渉し、日本の自治体で無料で受けれる予防接種は、海外でも会社負担で受けれるようにしてもらいました。

海外と日本の違いは何かありましたか?

違いはたくさんあります。

⑴ 妊婦健診はVIP外来で、待ち時間も短かったです。健診は月1回。初期にひと通りの血液検査はありましたが、その後は問診&触診で、「順調ですね!」で終わりでした。エコーは妊娠期間を通じて3回だけ。経膣エコーがありませんでした。

⑵出産のときは、一般病棟は大部屋らしいのですが、VIP病棟は完全個室、全室LDRでした。部屋のランクによって料金が違いました。

⑶出生前診断&羊水検査は、基本的に全員受診するように勧めているようでした。病院内に「XXはいらない。健康で賢い子を産みましょう」というタイトルのリーフレットが置いてあり衝撃でした。羊水検査を強く勧める内容でした。私は妊娠時すでに35歳だったこともあり、羊水検査を受けました。日本だったら1泊入院するところが多いようですが、中国ではまるで予防接種するくらいの短時間で羊水を抽出。すぐ帰宅。検査結果が出るまで2週間くらいかかったように記憶してます。

⑷中国では法律で、妊娠中のエコーによる性別判定が禁止されています。日本だったら、羊水検査をすれば確実に性別がわかりますが、中国では絶対に教えてくれません。と言いつつ、私は、エコー検査の時に「わたし外国人だから!お願い、性別教えて!」と個室でこっそりおねだりしたら、小声で教えてくれました(笑)

⑸中国では子どもは一人しか産まない家庭が多いので、最初から帝王切開をする人が多いです。そのため自然分娩にあまり慣れていない産婦人科医が多いらしいとも聞きました。私は、分娩時に何かの理由で気軽に帝王切開されては困る!と思い、事前に担当医と面談し、いわゆる「バースプラン」を書面にまとめて渡し、医療上のやむを得ない理由が生じない限り自然分娩を希望している旨をしつこく伝えました。

⑹中国の病院では、入院中に家族の付き添いなしでは成り立ちません。看護師さんは、検温などの決められた業務しか行わず、例えば食事を取りに行くとかの雑用は付添人が行います。ですので産後専門のメイド(中国語「月嫂」)を出産直後から産後3週間まで雇いました。

あらかじめ予定日などを伝えて予約をしておき、いざ産気づいた時点で「もうすぐ産まれそう」と連絡を入れますと、すぐ来てくれます。赤ちゃんが産まれた時にはメイドがベッドサイドにいました。そこから退院する時も一緒に帰宅。帰宅後は、住み込みか通いか選べます。私は、通いでお願いしました。朝8時〜夕方6時まで、食事、洗濯、赤ちゃんの世話まで、おっぱい以外のことを全部やってくれました。かなり助かりました。

⑺現地出産したことで、予想外に保健師さんの訪問が突然あり、健康チェックしてくれました。体重測定が、市場で野菜を計る秤と同じで笑えました。

現地出産して、良かったこと、困ったことはありますか?

とにかく上の子たちの日常生活を変える必要がなかったことが良かったです。朝から夕方までメイドが雇えたので、大変なことはありませんでした。

困ったことは特にないです。

ただ、いくら通訳がいてもやはり言葉の壁があります。医師も看護士も、こちらから質問すれば答えてくれますが、全般的に説明は少なく大雑把です。初産の方、中国語があまり話せない方にはお薦めしません。

妊娠、出産、産後を通じて必要なものは現地で揃いましたか?日本から調達したものはなんですか?

たいていのものは現地で手に入ります。ですが輸入物になると値段が高いのと、現地製品だとデザインがいまいちなものが多いです。日本の方が、デザインも可愛くて安いものが多いので、ついつい一時帰国のたびに日本でたくさん買い物して持ち帰ってました。

妊婦服、授乳服、授乳ケープ、粉ミルク、ベビーカーは日本で買いました。また、上の子の時にハイローチェアを重宝したので、実家に置いてあったハイローチェアを一時帰国のときの手荷物で運びました。