海外でローカル保育園に通いました【シンガポール】

自己紹介をお願いします
KFKです。シンガポールに駐在して6年目です。
お子さまはどのような幼稚園・学校に通っていますか?
長男:2016年1月からローカルのChild Care Center(以下、保育園)に通っています。現在K1(Kindergarden1:年中)です。
長女:2018年10月から長男と同じ保育園に通っています。現在N1(Nursery1:年少の1年下)です。
なお、ローカルの保育園・幼稚園・学校は1月始まり、12月終わりです。
その選択をされた理由をお聞かせください。また、いつ頃から考えはじめましたか?
長男が1才になった頃から考えはじめました。理由は4点あります。
①長男の性格と私の体調
長男は運動量膨大で、私と2人で家の中で過ごすのは物足りない様子だったことと、人見知りもしない性格だったので、保育園に入れたほうが良いと思いました。また、産後に両手首に重度の腱鞘炎を発症していて一人で相手をするのが困難でした。
②長時間の外遊びが困難というシンガポールの環境
外遊びが大好きな長男ですが、シンガポールは日中は気温・湿度がともに高く、長時間の外遊びが困難です。日中に外で遊んでいる子どもの姿はほぼ見かけません。日本にあるような無料または低料金で利用できる児童館や育児支援施設はなく、遊ぶなら有料の室内プレイグラウンドになります。毎日通うとなるとそれなりの料金になり、また我が家からは遠い場所ばかりでした(当時)。
さらに、2015年の後半はヘイズ(人為的な野焼きによる大規模な煙害)が非常に酷く、外遊びはもちろん外出も困難でした。
③保育園がたくさんあり、共働きでなくても預けられること
シンガポールでは共働き家庭が非常に多く、保育園が星の数ほどあります。生後2カ月からのInfant Careは受け入れる園も定員も少なく、入園は難しい場合がありますが、生後18カ月のPG(Play Group)クラスになると入れる保育園の数が増えて、入園しやすくなります。
注目すべきは、日本の認可保育園のように入園条件があるわけではなく、共働きではなくても、外国人でも、希望する園の該当クラスに空きがあれば、先着順で入園できることです。
④現地の生活に触れて、将来に少しでも役立てるようにとの願い
期限のある駐在生活の中で、子どもたちには少しでも現地の生活に触れてほしいと考えました。そして、その経験が子どもの将来に役に立てばという願いもありました。
⑤通える範囲に幼稚園がなかったため選択肢は保育園のみ
シンガポールには、幼稚園にあたるKindergartenと保育園にあたるChildcare centerとがあります。管轄は両者ともEDCA(The Early Childhood Development Agency )で同じです。幼稚園は約2歳~7歳未満、保育園は18か月から7歳未満と受け入れ年齢が異なりますが、教育方針やカリキュラムは、幼稚園か保育園の違いではなく、各園により異なります。
保育園に共働きであるという等の条件は特にありません。
我が家の場合は、通える範囲に幼稚園がなかったため、保育園を選択しました。
どんな情報を参考にされましたか?実際に見学する機会はありましたか?
- 同じマンションの日本人家庭からの情報
- 日系のフリーペーパー
- 日系のシンガポール情報サイト
- 検索して探したブログ
などを参考にしました。
日系園、ローカル園、インターナショナル園を含めて10校ほど見学しました。メールや電話で予約をして、個別に対応してもらったり、Open Houseという見学会に参加しました。日系園は日本語で、ローカル園とインターナショナル園は英語でやりとりしました。
ズバリ、何が決め手となって、その幼稚園・学校を選びましたか?
①家から一番近い(大人の足で徒歩7分)
私たちは日本人の少ないNorth地区に住んでいます。日系園も検討しましたが、遠すぎて送迎バスが来なかったり、バスが来る園でも1時間ほどかかるため候補からは外しました。
②毎月の保育料が良心的
日系園やインターナショナル園に比べて保育料が良心的でした。また、朝は夫、夕方は私が送迎するのでバス代もかかりません。
10園程度見学してみて、日本のように「庭付き・戸建て・ランチが日本並み」の園は、多くは月謝が1500ドル(約120,000円)前後~(バス代別)するように感じました。※バス代については後述します。
③空調が強すぎない
主に窓からの自然の風と天井のファンを使用しています。シンガポールでは、窓を完全に閉め切り、寒いくらいにエアコンをかける園も多くあります。そのため、体調を崩す子どももいますし、長袖長ズボンの着用を促す園があります。
④昼食やおやつに糖分の多い飲み物が出ない
栄養補助食品として、糖分の多い甘い飲み物を提供する園があります。
⑤入園当時は日本人が他に2人いた
3学年上に1人、同じクラスに1人いたので、何かあれば聞ける!という安心感がありました。
実際に通わせてみて、よかったことは何ですか?
①子どもたちも先生も、さまざまな人種がいて、子どもがそれを自然に受け入れていること
シンガポール人でも大きく分けて中華系・マレー系・インド系がいますが、他にもミャンマー人、インド人、日本人、中国人、マレーシア人などがいて、まるでインターナショナルスクールのようです。
②長男も長女も自然に英語と中国語を覚えている
その分、日本語の読み書き、理解度は年相応ではないです。
日本との違いで戸惑ったことがあれば、教えてください。
ローカル園の全てが同じではないのですが、私たちは以下のように感じました。
①入園初日から勉強、勉強、勉強
「ABC…」「1(one),2(two),3(three)、、、」「一(イー),二(アル),三(サン)、、、」を口述で教えられました。
日本よりも学歴社会と言われるシンガポールでは、小学6年生が受ける「小学校修了試験(PSLE)」に向けて、小さいうちから勉強に励むお子さんが多いです。
②入園当初から3段階評価の成績表がある
③N2(年少)から毎週末に英語と中国語の宿題が出る
④内外遊びがほとんどない
時間割には内や外の遊びが組まれていても、子どもの話によるとほどんどしていないようでした。公団団地の1階をリノベーションした園のため、専用の園庭がなく、共有のプレイグラウンドなどで遊んでいます。そのため、日本の保育園で経験するような折り紙、工作、歌、泥んこ遊び、芋掘り、プール、体操などほとんど経験していません。
ただし、近年のシンガポール教育省の方針変更に伴い、2019年からは外遊びや水遊びが増えてきました。
⑤週に何回か、朝の会で胸に手を当ててシンガポール国歌を歌い、スローガンを唱える
教育省の指導要領にもとづく内容です。
⑥軽朝食、おやつが出る
園は朝7:00~夜7:00まで開いています。朝8時を過ぎるとサンドイッチやシリアル、お粥などの軽朝食がでます。昼寝あけの午後3時からはおやつの時間です。
⑦おやつにチョコレートパンやジャムパンが出る
入園当初、家庭ではまだ食べさせていなかったので、長男も長女も保育園で味を覚えてきてしまいました。
⑧ランチが1ボール
日本のように一汁三菜の彩り鮮やかなランチではなく、ご飯(または麺)と、刻みチキンか魚(豚や牛は宗教上食べられない子がいるので)に刻んだ野菜・スープをかけた1ボールです。ローカル園はこのタイプが多いようです。
⑨昼寝は布団ではなく、防水加工されたマットレス(園指定)を購入し、掛け物もなく寝ること
⑩転校が珍しくない
長男が年少に上がる時に、仲良しのクラスメイトが2人転校しました。より良い学習環境や利便性を求めての転校でした。「合わなかったら変える」のは、悪いことではなくポジティブな意味合いのようです。
⑪保育料・バス代が高い!!!!!
子どもたちの通う園は日系園やインターナショナル園よりは良心的と書きましたが、それでも日本に比べると高いと感じます。子供がシンガポール人の場合は、政府からの補助がありますが、外国人にはありません。
シンガポールではバス代が月100ドル(約8,000円)前後~かかります。ほとんどの園はバス会社やタクシー会社を利用しているため、使用料・ドライバーやお世話係(現地女性が多い)の人件費などが含まれるため高いと聞いています。
入園・入学・転入前に、お子さまは必要となる言語の学習はされましたか?
長男も長女も小さすぎてしていません。
入園後は、保育園で歌う歌をYouTubeで見せて一緒に覚えました。
(例)
- Old MacDonald Had A Farm(ゆかいな牧場)
- Mary had a little lamb(メリーさんの羊)
- Are You Sleeping Brother John(ぐーちょきぱーでなにつくろ?)
- London Bridge Is Falling Down(ロンドン橋落ちた)
- Twinkle Twinkle Little Star(きらきら星)
- Row Row Row Your Boat
- The Wheel On The Bus
- Head, shoulders, knees, and toes
入園・入学・転入前に、語学学習以外でやっておいてよかったこと、やっておけばよかったことがあれば、教えてください。
①人に慣らすこと
入園までにさまざまな年齢の子どもたちと遊ぶ機会、親以外の大人とふれあう機会を意識的に作りました。
②離乳の完了とパックの牛乳を飲むこと
1才半~3才前のクラスの子どもは、昼寝の前(後)に持参した粉ミルクや牛乳を飲みます。哺乳瓶と粉ミルクを持って行くと、先生がお湯を入れてミルクを作ってくれます。
③入園前に済ませなければならない予防接種
シンガポールでは出生直後から予防接種が行われ、日本よりもだいぶ早く、18カ月で完了します。
入園の条件として、日本では5~6才で2回目を接種する「麻疹、風疹、おたふくかぜまで完了していること。またその予防接種証明書を提出すること。」がありました。かかりつけの日系クリニックで事情を話して前倒しで接種を済ませ、英語版の証明書を書いてもらいました。
また、下記のような法律改正もあるので、その都度確認が必要です。
※在シンガポール日本国大使館より、平成31年3月18日付で「 12歳以下の子どもに係るジフテリア及び麻しんの予防接種に関するお知らせ」が出ています。
④親が英語でコミュニケーションをとれること
送迎時、連絡事項のプリント、連絡帳への記入、宿題、参観日、年2回の面談など、親も英語に触れる機会が幾度となくあります。子ども同士が仲良くなると、お誕生日会に呼ばれることもあります。そんな時に困らない程度の会話力・読解力を身につけるか、翻訳アプリを使いこなせるとスムーズです。
お子さまの今後の学校、教育について、どのようにお考えですか?
長男が小学校に上がる時に、本帰国になるのではないかと予想しています。生後半年からこちらで過ごした長男にとっては、はじめての日本での学校になり、日本語や生活習慣で戸惑うことが多いと予想しています。それは、親の私たちもです。夫の通勤圏内で、帰国子女を受け入れたことのある公立校を探し、居住先を決める予定です。
長女は年少~年中で戻ることになると思います。本人は勉強が中心の今の保育園を嫌がってはいないのですが、未経験の分野を補うという意味で、遊び中心の幼稚園を探す予定です。
2人とも何らかの形で英会話には継続して触れさせたいので、今その方法を探っています。
これから海外で幼稚園・学校選びをされる方へメッセージをお願いします。
①私たちは保育園にどんな環境、教育内容を望むのかを書き出してみて、両親で意見をある程度統一していました。
②興味・関心のある園を見学し、質問をし、子どもの反応をみるようにしていました。
③特にローカル園やインターナショナル園の場合は、「日本とは違う」「100%満足」の園はなかなかないとこを念頭に、①のリストから妥協できること・できないことを取捨選択して、園の決定に繋げることができたと思います。私たちは見学していくうちに、妥協できる点とできない点が明確になりました。
焦らず、慌てず、諦めず
素敵な園が見つかりますように!





