海外でローカル保育園に通いました【シンガポール】

実際に通わせてみて、よかったことは何ですか?

①子どもたちも先生も、さまざまな人種がいて、子どもがそれを自然に受け入れていること

シンガポール人でも大きく分けて中華系・マレー系・インド系がいますが、他にもミャンマー人、インド人、日本人、中国人、マレーシア人などがいて、まるでインターナショナルスクールのようです。

②長男も長女も自然に英語と中国語を覚えている

その分、日本語の読み書き、理解度は年相応ではないです。

日本との違いで戸惑ったことがあれば、教えてください。

ローカル園の全てが同じではないのですが、私たちは以下のように感じました。

①入園初日から勉強、勉強、勉強

「ABC…」「1(one),2(two),3(three)、、、」「一(イー),二(アル),三(サン)、、、」を口述で教えられました。

日本よりも学歴社会と言われるシンガポールでは、小学6年生が受ける「小学校修了試験(PSLE)」に向けて、小さいうちから勉強に励むお子さんが多いです。

②入園当初から3段階評価の成績表がある

③N2(年少)から毎週末に英語と中国語の宿題が出る

④内外遊びがほとんどない

時間割には内や外の遊びが組まれていても、子どもの話によるとほどんどしていないようでした。公団団地の1階をリノベーションした園のため、専用の園庭がなく、共有のプレイグラウンドなどで遊んでいます。そのため、日本の保育園で経験するような折り紙、工作、歌、泥んこ遊び、芋掘り、プール、体操などほとんど経験していません。

ただし、近年のシンガポール教育省の方針変更に伴い、2019年からは外遊びや水遊びが増えてきました。

⑤週に何回か、朝の会で胸に手を当ててシンガポール国歌を歌い、スローガンを唱える

教育省の指導要領にもとづく内容です。 

⑥軽朝食、おやつが出る

園は朝7:00~夜7:00まで開いています。朝8時を過ぎるとサンドイッチやシリアル、お粥などの軽朝食がでます。昼寝あけの午後3時からはおやつの時間です。

⑦おやつにチョコレートパンやジャムパンが出る

入園当初、家庭ではまだ食べさせていなかったので、長男も長女も保育園で味を覚えてきてしまいました。

⑧ランチが1ボール

日本のように一汁三菜の彩り鮮やかなランチではなく、ご飯(または麺)と、刻みチキンか魚(豚や牛は宗教上食べられない子がいるので)に刻んだ野菜・スープをかけた1ボールです。ローカル園はこのタイプが多いようです。

⑨昼寝は布団ではなく、防水加工されたマットレス(園指定)を購入し、掛け物もなく寝ること

⑩転校が珍しくない

長男が年少に上がる時に、仲良しのクラスメイトが2人転校しました。より良い学習環境や利便性を求めての転校でした。「合わなかったら変える」のは、悪いことではなくポジティブな意味合いのようです。

⑪保育料・バス代が高い!!!!!

子どもたちの通う園は日系園やインターナショナル園よりは良心的と書きましたが、それでも日本に比べると高いと感じます。子供がシンガポール人の場合は、政府からの補助がありますが、外国人にはありません。

シンガポールではバス代が月100ドル(約8,000円)前後~かかります。ほとんどの園はバス会社やタクシー会社を利用しているため、使用料・ドライバーやお世話係(現地女性が多い)の人件費などが含まれるため高いと聞いています。

入園・入学・転入前に、お子さまは必要となる言語の学習はされましたか?

長男も長女も小さすぎてしていません。

入園後は、保育園で歌う歌をYouTubeで見せて一緒に覚えました。

(例)

Old MacDonald Had A Farm(ゆかいな牧場)

Mary had a little lamb(メリーさんの羊)

Are You Sleeping Brother John(ぐーちょきぱーでなにつくろ?)

London Bridge Is Falling Down(ロンドン橋落ちた)

Twinkle Twinkle Little Star(きらきら星)

Row Row Row Your Boat

The Wheel On The Bus

Head, shoulders, knees, and toes

入園・入学・転入前に、語学学習以外でやっておいてよかったこと、やっておけばよかったことがあれば、教えてください。

①人に慣らすこと

入園までにさまざまな年齢の子どもたちと遊ぶ機会、親以外の大人とふれあう機会を意識的に作りました。

②離乳の完了とパックの牛乳を飲むこと

1才半~3才前のクラスの子どもは、昼寝の前(後)に持参した粉ミルクや牛乳を飲みます。哺乳瓶と粉ミルクを持って行くと、先生がお湯を入れてミルクを作ってくれます。

③入園前に済ませなければならない予防接種

シンガポールでは出生直後から予防接種が行われ、日本よりもだいぶ早く、18カ月で完了します。

入園の条件として、日本では5~6才で2回目を接種する「麻疹、風疹、おたふくかぜまで完了していること。またその予防接種証明書を提出すること。」がありました。かかりつけの日系クリニックで事情を話して前倒しで接種を済ませ、英語版の証明書を書いてもらいました。

また、下記のような法律改正もあるので、その都度確認が必要です。

在シンガポール日本国大使館より、平成31年3月18日付で「 12歳以下の子どもに係るジフテリア及び麻しんの予防接種に関するお知らせ」が出ています。

④親が英語でコミュニケーションをとれること

送迎時、連絡事項のプリント、連絡帳への記入、宿題、参観日、年2回の面談など、親も英語に触れる機会が幾度となくあります。子ども同士が仲良くなると、お誕生日会に呼ばれることもあります。そんな時に困らない程度の会話力・読解力を身につけるか、翻訳アプリを使いこなせるとスムーズです。

お子さまの今後の学校、教育について、どのようにお考えですか?

長男が小学校に上がる時に、本帰国になるのではないかと予想しています。生後半年からこちらで過ごした長男にとっては、はじめての日本での学校になり、日本語や生活習慣で戸惑うことが多いと予想しています。それは、親の私たちもです。夫の通勤圏内で、帰国子女を受け入れたことのある公立校を探し、居住先を決める予定です。

長女は年少~年中で戻ることになると思います。本人は勉強が中心の今の保育園を嫌がってはいないのですが、未経験の分野を補うという意味で、遊び中心の幼稚園を探す予定です。

2人とも何らかの形で英会話には継続して触れさせたいので、今その方法を探っています。

これから海外で幼稚園・学校選びをされる方へメッセージをお願いします。

①私たちは保育園にどんな環境、教育内容を望むのかを書き出してみて、両親で意見をある程度統一していました。

②興味・関心のある園を見学し、質問をし、子どもの反応をみるようにしていました。

③特にローカル園やインターナショナル園の場合は、「日本とは違う」「100%満足」の園はなかなかないとこを念頭に、①のリストから妥協できること・できないことを取捨選択して、園の決定に繋げることができたと思います。私たちは見学していくうちに、妥協できる点とできない点が明確になりました。

焦らず、慌てず、諦めず

素敵な園が見つかりますように!

運営メンバーC
駐在ファミリーカフェでは、シンガポールの出産体験談シンガポールのインターナショナルスクール体験談シンガポール生活情報についての情報も掲載しています。ぜひご覧ください!
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