海外で現地プリスクール(幼稚園)に通いました【フィリピン・マニラ】

フィリピン・マニラで、現地のプリスクール(幼稚園)を選んだHさんのインタビューです。学校の選び方、入学までの流れや幼稚園生活などをお聞きしました。

※2020年3月上旬時点で回答いただいたものに、7月現在の最新状況を加えました。

自己紹介をお願いします

Hです。2016年からフィリピン・マニラに住んでいましたが、新型コロナウイルスの流行に伴い、2020年3月下旬から日本に一時帰国しています。7月現在も日本に滞在しているところです。

お子さまはどのような幼稚園・学校に通っていますか?

2019年9月に現地のプリスクールに入園しました。

通園日数を週5・3・2日から選ぶことができ、午前中のみ週3日通園していました。はじめは1歳児クラスに在籍していましたが、2020年6月から2歳児クラスになり、通園日数も週5日に増やす予定でした。

現在マニラでは新型コロナウイルスの影響で、プリスクールを含めた教育機関の通園通学、対面授業は禁止されており、2020年8月下旬から再開される予定です。3月・4月はオンラインでサークルタイム(朝の会のようなクラスでの集い)を開催したり、毎日の活動の提案が送られてきていました。8月以降についてはプリスクール側も、まずはオンラインで再開、希望者に対しては徐々に通園日数を増やしていく方向で検討しているようです。

その選択をされた理由をお聞かせください。また、いつ頃から考え始めましたか?

1歳を過ぎたころから、ヤヤ(ヤヤとは、ベビーシッターをするメイドのことです。依頼に応じて家事もしてくれます)や、毎日一緒に遊んでいたお友だちのママたちと、「そろそろプリスクールをどうするか考えなくちゃね~」という話になり、検討を始めました。

フィリピンの日中は暑いので、外遊びをすることが難しく、家の中で過ごすことが多いです。そのため、歩き始めて好奇心いっぱいの子どもを、屋内でも広いところでのびのびと遊ばせてあげたいという思いもありました。

どんな情報を参考にされましたか?実際に見学する機会はありましたか?

ウェブサイトには十分な情報は載っていなかったので、電話でアポイントを取って親子で実際に出向き、話を聞きました。また、クラスの体験と見学もさせてもらいました。

ズバリ、何が決め手となって、その幼稚園・学校を選びましたか?

1歳半や2歳になってから受け入れるプリスクールが多い中、このプリスクールには1歳から通えるクラスがありました。また、家から徒歩圏内でとても近く、スクールの様子がわかっていること、年上のお友だちの通園先であったということからも安心感がありました。

また、いつも一緒に遊んでいるお友だちが同じクラスに入る予定だったこと、スクール内でうさぎを飼っていることも決め手の一つになりました。

このスクールのよい点は、

  • 施設が新しく明るい
  • おおらかで自由な雰囲気
  • 課外イベントが多い
  • フィリピン人以外の外国人の国籍に偏りがない
  • ヤヤが急遽休みになった時に利用できる保育園形式の預かりがある

などです。

実際に通わせてみて、よかったことは何ですか?

娘はちょうど言葉を覚えはじめたころでしたが、家庭での日常生活だけから学ぶより、早く言葉を覚えたように思います(結果として日本語より英語の方が強い状況にありましたが……)。また、いつのまにかたくさん英語の童謡を覚えてきて驚かされました。

また、靴を脱ぐ際には、靴下も脱いで片方ずつ靴の中へ入れてから、靴を玄関へそろえて置くようになりました。1歳児にはまだ早いと思って教えていなかったのですが、いつのまにか自分でやるようになりました。これもプリスクールのおかげだと思います。

学期末に行われる先生との個人面談では、子どもの様子を写真付きの詳細なレポートをもとに聞くことができます。小さいなりに、お友だちを思いやったり、一緒におもちゃを使ったりと社会性を身に着けるよう指導してくださっている様子がわかり、ありがたいです。

娘は完全母乳だったこともあり、離乳食が全然進まずに悩んでいましたが、食べるようになりました。スクールで親が持たせるおやつを食べる時間があるのですが、その際に周りのお友だちに触発されたのかもしれません。

期待や予想と違っていたことはありましたか?

娘は第一子で預けるのがはじめてだったので、あまりこれといった期待はしていませんでした。

子ども5人に対し先生1人ということは知っていましたが、先生以外にクラスヤヤ(そのクラス専門のシッター)もつき、子どもが10人いなくても6人以上なら先生は2人、加えてクラスヤヤ2人ととても手厚く、目も手も行き届いていることがわかり安心しました。先生が特定の子どもにかかりきりになることもなくてよかったです。

日本との違いで戸惑ったことがあれば、教えてください。

フィリピンには、長期的な予定を立てない文化があります。後になって慣れたものの、行事の連絡が直前過ぎて、お遊戯会の衣装を準備するのに大慌て、お友だちの誕生日パーティーのプレゼントを準備するのに大慌て、バザーの物品を準備するのに大慌て、ということが多々ありました。

また、「1歳児にこんなおやつを食べさせるのか!?」とびっくりするようなおやつを持たせるフィリピン人家庭が多かったです。例えば、マクドナルドのハンバーガーやオレオ、チョコチップクッキーなどです。先生には、「娘に食べさせるのは持たせたおやつだけにしてほしい」「他の子のおやつは食べさせないようにしてほしい」とお願いしていました。

幼稚園・学校選びについて、お子さまとはどのような相談をされましたか?また、通われたお子さまの感想はいかがですか?

娘はまだ1歳だったので相談はしていませんが、本人はとにかく楽しそうでした。

とまどいを見せていたのは最初の数日だけで、あっという間に慣れました。朝に私がスクールまで送っていくと、バイバイもせずに一目散に教室へ向かい、お迎えのときは、「帰りたくない」とヤヤを困らせていたそうです。

入園・入学・転入前に、お子さまは必要となる言語の学習はされましたか? 

フィリピンは現地のプリスクールでも英語で教育します。娘はそもそもフィリピン生まれで、生まれた時からヤヤや年上のお友だちの英語を聞いて育ってきたので、特に何もしませんでした。

入園・入学・転入前に、語学学習以外でやっておいてよかったこと、やっておけばよかったことがあれば、教えてください。

娘は1歳過ぎと小さかったので、特にありません。

ただ、生後8カ月くらいから、週1回、1時間の親子体操教室に通っていました。また、同じマンションに住むお友だちとお互いの家を行き来して、大勢で遊ぶことが当然の生活だったので、新しい環境や新しい友だちにも抵抗はなかったようです。

お子さまの今後の学校、教育について、どのようにお考えですか?

フィリピンでは、私がフルタイムで仕事をしていたため、娘は平日の昼間はヤヤやお友だちと英語の世界で暮らしていました。親は日本語で話しかけているので、聞いて理解することはできても、自ら発することが少なかったです。そのため、新型コロナウイルスのために一時帰国する前は、本帰国したあかつきには娘を完全な日本語環境に放り込むのがよいのか、英語環境をある程度維持してあげた方がよいのか、悩んでいました。

しかし、一時帰国中の現在、娘を一旦日本で保育園に通わせることにしました。というのも、フィリピンに再入国できる目処は全く立っていないにも関わらず、私はリモートで仕事を続けているため、自宅で育児と仕事を両立することに限界を感じたためです。外出自粛で見学もままならず、認可保育園・認証保育園には空きがなく、よいと思う認可外保育園も通える範囲にはなく、保活が難航しました。しかし最終的に、日本の文化を大切にしつつも多様性を大事にする教育方針のインターナショナル保育園(認可外、区の補助金有り)に空きが出たため、そちらに通園することにしました。

幼少期を英語環境で過ごしたことで、耳は英語に慣れていると期待しています。言語は成長してからでも自分で勉強すれば身につけられると思うので、英語教育にはこだわらず、日本人としてのアイデンティティや文化を大切にしながら、多様性や個性を大事にする教育をしたいと思っています。

娘は帰国後2カ月で日本語の方が優勢になりましたが、英語で話しかければ英語で答えますし、絵本の読み聞かせは英語の方が好みのようです。インターナショナル保育園に通うことにはしましたが、きちんと母語としての日本語を身に着け、日本の文化・行事にもたくさん触れられるようにしてあげたいと考えています。

これから海外で幼稚園・学校選びをされる方へのメッセージをお願いします。

とにかく見学につきると思います。

子どもが小さいと選択肢が少なく、あまり比較ができないと思いますが、何年も通わせるのであれば、年齢が上のクラスも見学して比較されることをお勧めします。

また、今は通えるクラスのないスクールも見学することで、「来年はこのスクールに通わせよう」といった計画も立てられると思います。

子どもの成長を楽しむだけでなく、親もママ友やパパ友が増えて世界が広がります。日本との違いも含めて、親子でその国ならではのプリスクール生活を楽しんでください!


体験談インタビューへのご協力をいただき、ありがとうございました!