【メンバー座談会】〜日本人の少ない地域の生活ってぶっちゃけどうなの?〜

今日は日本人の少ない地域で生活をしている駐在ファミリーカフェメンバー4名に集まってもらいました。
皆さん、ぜひコアな話をよろしくお願いします!

(※この記事は2022年夏に開催された座談会をまとめたものです。)

(4名)よろしくお願いします〜。

自己紹介

ーではまず、自己紹介と滞在歴及び滞在予定期間を教えてください。

チカ・ブルガリア
ブルガリア在住のチカです。
在住期間は4年弱で、もうすぐ本帰国予定です。

とりこ・チリ
チリ在住のとりこです。
在住期間は3年半で、チリにはあと1〜2年の予定です。……たぶん(笑)。

むち・ポーランド
ポーランド在住のむちです。
在住期間は3年目に突入し、帰国まで5〜6年の予定ですが……う〜ん、はっきり言うと未定ですね!

てんやわんやママ・コンゴ民主共和国
コンゴ民主共和国在住のてんやわんやママです。
コンゴの在住歴は1年ですが、帰国はまだ未定です。
コンゴに来る前はベナン・ブルキナファソにも住んでいたので、10年近くアフリカを周ってます〜

(チカ・とりこ・むち)
すごい!!!てんやわんやママの在住歴は次元が違う(笑)!!

ー皆さんなかなか日本人が少なそうな地域にお住まいですね。

住んでいる地域はどんなところですか?

ーそれではまず、お住まいの国はどんな国で、実際に日本の方がどれくらい在住しているのか教えてください。

ブルガリアってどんなところ?(チカ)
ブルガリアはヨーロッパのはじっこ、東欧の小さな国で日本人はかなり少ないです。
私が渡航した時にはブルガリア全土で150人程度とのことでした。
内訳としては現地の方と結婚した方や長年ブルガリアで暮らしている方が多く、駐在家庭は片手で数えられる程度しかいません!
日本人駐妻コミュニティも他の国と比べたら小さく、あまり日本人同士で集まる機会もありません……(涙)。

チリってどんなところ?(とりこ)
チリは先進国なので、中南米の中では、治安や居住環境は整っている方だと思います。
ただし首都サンチャゴは日本人が多いのですが、私は地方在住のため、日本の駐在員家族は他にいません。
同じ地域にお住まいの単身駐在員が1人、現地の方と結婚している日本人女性が2人という現状ですね。
私はチリに来る前は、アルジェリアに滞在していました。アルジェリアも日本人ファミリーは10家族くらいだったので、日本人がかなり少ない地域に住み続けていますね〜。

ポーランドってどんなところ?(むち)
比較的若年層が多い国​​で、子育て世帯にはやさしい国だと思いますね。
本当に何にもありませんが(笑)。
ちなみにポーランドもかなり日本人が少ないので、日本人はほぼ全員知り合い。
知らない方であっても、日本人の方に街中で会えば、お互い自然に会釈してしまいます。

コンゴってどんなところ?(てんやわんやママ)
コンゴは英語圏ではなく、フランス語圏です。
在住している日本人は100人もおらず、日系の民間企業の駐在員はほとんどいません。
私が今まで暮らしてきた3カ国とも、駐在家族は片手で数えられるくらいしかいませんでしたね(涙)。

ー皆さん本当に日本人が少ない地域にお住まいなんですね〜

日本人が少ない地域に住んで困ることは?

それでは次に、日本人が少ない地域に住んでいて困ることを教えてください!

(チカ)
まずは食事が困る!!!

(とりこ・むち・てんやわんやママ)
わかる〜!!!!

(チカ)
ブルガリアは日本食材店があるので、とても気に入って通っていたんです。
ある時日本の友人が遊びに来たので、日本食材店を紹介したら「え、これしか日本のものがないの?大変すぎる。」
「頑張ってるんだね!」と衝撃発言をされました(笑)。

(むち)
「自分が気に入っている現地で買える日本のもの」を日本から家族や友だちが来た時に紹介すると、「え、これ?!」みたいな反応されるよね。「これがいいんだよ!」って毎回思うけど(笑)。
ほんとに何にもないよね〜(涙)。

(てんやわんやママ)
日本食材は、高くても現地に存在するだけで心の支えになるよね!

(とりこ)
チリでは日本からの食材配送サービスが使えるから助かっているけど、以前アルジェリアに滞在していた時は、税関の問題で日本食材を配送してもらうことができなくてつらかったよ。

(チカ)
日本食材を現地で見たときはもちろん、レストランに行って日本語があるだけで、子どもも「日本語だ!」って反応するよね。
それくらい「日本」を感じさせるものがない。

(てんやわんやママ)
コンゴは他の国に買い出しに行くのは難しいんだよね。
だから夫が製麺機で麺・ラザニア・餃子の皮を作っているよ!
納豆は大豆から手作りしている。
お米はイタリア米で代用しています。

(むち)
あ、それとポーランドはとりあえず荷物が来ないね。
指定日にちゃんと来ることがまずない。
スーパーとかにある預け入れボックスを指定しても違う場所のボックスに入れられることが日常茶飯事。
必ず指定の時間に来る日本のシステムと再配達システムは本当に素晴らしいと思うよ。
間違えても、指定の日に来なくても、配達員から謝られることもないし。はぁ。

(てんやわんやママ)
ライフライン系の話でいくと、ブルキナファソで水道管が破裂してから配管工を3日待ったことがあった。
電気の不具合で呼んだエレクトリシャンを11日間待ったこともあったね。  

(とりこ)
ほんとに?!チリのネットスーパー配達はちゃんとくるよ。
修理は約束しても来ないことはあるね。

(むち)
「来ない!」ってことに慣れてるよね(笑)。

(チカ)
これは海外あるあるかもだけど、住まいのトラブルが日本に比べてすごく多くない?
洗濯機が壊れたり、キッチンの排水管が詰まって苦労したりとか。
何か起きる。
排水管が詰まった時は、トイレまでバケツリレーで水を運んで対応したよ。
家の不具合は、オーナーを通して修理を依頼する必要があるから、オーナーさんの人柄によって、トラブル時の大変さが違ってくるよね。
そうそう、実はブルガリアでは色々な箇所がキチンと作動するかわからないから、新しい家に住むのを嫌がる人もいるみたい!

ー「新しいのに壊れる?!」と日本の方には驚かれますが、「新しい家や家電はキチンと使えるかどうかわからないので、実はみんな新しい建物に住みたがらない」という常識があるようです。

日本語はどれくらい使いますか?

日本人が少ない地域にお住まいの皆さんは、日本語をどれくらい使っていますか。

(とりこ)
ふだん日本人とは会わないけれど、日本語の本や動画を家で見ているので忘れることないかな。
なるべくきちんとした日本語の文章を読むようにしているよ。

(てんやわんやママ)
普段の生活ではほとんど日本語を使わないから、日本語の言い回しが出なくて困ることがよくある。
基本フランス語で生活しているから、日本人と会って話すとおしゃべりが止まらない(笑)。

(チカ)
それでもやっぱり人と話したいから必然的に英語を使うんだけど、渡航前は英語で雑談とかしたことなかったから、友だちと英語で話すのも苦労した!
私の英語力の低さもあって、話そうと思うと次の話題に移っているからうまく話に入れなかったり。
だからブルガリア生活を始めた頃は、すごい無口な人と思われてたみたい(笑)。
元々しゃべるのが大好きだったから最初はそれがストレスだったなー。

(むち)
うちもインターナショナルスクールで保護者も先生も会話が英語。
英語も苦手で文章が出てこないけど、日本語の深い言い回しとか忘れていってる。
でもやっぱり日本語で会話すると考えなくても文章が出てくるからほんと楽だなと思う。
日本語で話したい(涙)。

ーみなさん本当に苦労が色々ありますね。

日本人が少ない地域だからこそいい点は?

さて、逆に日本人が少ない地域だからこそよかった点はありますか?

(てんやわんやママ)
アフリカ生活は大変だけど、夫婦ともにいろんなスキルが身についた!
日本食材が手に入りにくいから麺類や納豆を手作りしたり、夫ができることが増えたよ!あとは日本に対して心が広くなったかな。
日本のサービスがいかに素晴らしいかわかったから、小さなことでイライラしなくなった。

(とりこ)
私は「本当に辛かったら、帰ればいい」というマインドを持つことで思いつめることがなくなり、ゆるやかに楽しめるようになったよ。
滞在が始まった当初は「日本人がいないからこそ現地の友達を作れば?」という夫のアドバイスが「友達を作らないと!」という負担になってしんどかったけれど、日本人に会うこともないから日本人の友達作りに関しては焦ることもなく、ゆるやかなマインドが生まれた。

(チカ)
ゆるやかに過ごせるマインドはいいね!

(てんやわんやママ)
わかる!
私は人と関わるのが好きだったから、アフリカ生活も最初は辛かったよ〜。

(とりこ)
あと、日本人が少ないからこそ仲よくなって「戦友」になりやすいっていうメリットがあるよね。

(てんやわんやママ)
コンゴも同じ!!!
日本人の知り合いは助け合うことが多いよ。
日常生活をこなすだけで大変だから、他の人のアラを探している余裕がないんじゃないかな。
それと海外の友達ができると、お互い苦労してることがわかるから、国籍が違っても共感しあえるよね。

(むち)
わかる!日本人がいない環境だけど、外国人でも誰かと仲良くなれることがわかったわ〜。
結局、駐妻は日本人以外でも悩みは似ていて自分だけがしんどいっていう孤独がなくなったよ〜。

(チカ)
ブルガリアも同じ!ほとんど日本人に会わなくなった、だからこそ海外の友達がたくさんできたよ。
英語が苦手でも気が合う人とは言語を超えて仲よくなれるよね!

ー上記以外にも、以下のようなメリットがたくさん出てきました

日本人が少ない地域に住むからこそのメリット
  • 日本人が少ないからこそSNS発信がしやすい
  • ナチュラルな自分本来の姿で過ごせるのが楽
  • 人の目を気にしなくなった
  • 日本人が少ない地域だからこそ生活していること自体に希少価値がある
  • テレビやラジオからの取材・出演依頼がある
  • 日本からは行く機会がなかった国に行き、さまざまな体験ができる
  • 自分の時間が増えて自分と向き合うことができた
  • 最初は何もできていない自分に焦ったけれど、最終的に自分軸を見つけられた
  • 日本人が少ない地域だからこそ「生活できている」というだけで自信が持てる
  • 夫婦・家族の時間が増えた
  • 周りの人が自分のことを頑張っていると思ってくれる
  • 日本のすべてに感動できる、人生を楽しめるようになる
  • 一時帰国した時に、外国人と同じように日本のコンビニに感動するなど、当たり前の日本の生活に感謝できるようになる
  • 無理しなくていいと思えるゆとりのあるマインドを身につけることができた
  • 無理をすると病気になるということが分かり、病院に行っても解決しなかったり、セラピーや精神科もないので、自分の体とより向き合い健康に気をつけるようになった

ー皆さん苦労している反面、素晴らしいマインドやポジティブ思考を身に付けていらっしゃいますね。

これから日本人の少ない地域に住む方へのアドバイスは?

ーこれから日本人の少ない地域に住まれる方へアドバイスなどありましたらお願いします。

(とりこ)
日本人の少ない地域での生活は、生活や医療など苦労が多いのも事実です。
辛いならしばらく一時帰国したり、自分だけ本帰国するなど、他の選択肢も持っておくとよいと思います。
「配偶者に同行するだけの選択肢しかない」と思い込んで、自分が追い詰められるのはよくないと思うので。

(チカ)
駐在ファミリーカフェのオンラインカフェで、同じ環境の仲間と知り合って気持ちをお互い吐き出して楽になるという方法もありますよ!
メンタルホットラインの存在を知ることや、人と話すというオプションを持つことが大切だと思いますね。

(てんやわんやママ)
とにかく人と話すことが大切だと思います。
強がる自分をやめて弱音を吐き出そうという気持ちも大切かも。さまざまなペース配分を自分で無理せず作ることも重要です。
私もペース配分が上手にできるようになりました。

(むち)
誰も褒めてくれないから、夫に「褒めて!」と要求できるようになることも大切かも。誰かに褒めてもらうのは本当に大事ですよ(笑)!

(4名)
とにかく、人との出会いや日本ではできない素晴らしい経験ができるはずです!
苦労もあるけれど、素敵な思い出がたくさんできるのは間違いないですよ。

ー皆さん、本日は長い時間お付き合いありがとうございました。

まとめ

日本人の少ない地域に住むということは、生活の苦労が多い反面、マインドの変化や異国の友達ができるなどといった貴重な経験もたくさんできることがわかりました。

現在日本人の少ない地域で苦労して悩んでいる方や、これからそうした地域に住む予定の方にも、この座談会記事が届き、少しでも前向きになってもらえたらうれしいです。

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