駐在同行中に現地の言語を習得したい!勉強法やキャリアへの活かし方の体験談

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海外赴任に同行し、慣れない環境で生活を送る中、現地の言語を習得したいと思っている方は多いのではないでしょうか。ですが、日々家族のサポートをしながら、語学の勉強をするのはとても大変ですよね。

今回は、現地の言語を習得し、キャリアにいかしたい方向けに、レベルアップやモチベーション維持の方法をまとめました。駐在ファミリーカフェに所属する現役駐在妻や元駐在妻に実施したアンケート結果を元に「生の声」をお届けします。(合計24名の方にご回答いただきました。)

語学の習得を目指していたり、今まさに伸び悩んでいたりする方の問題解決の糸口になれば幸いです。

アンケート調査概要

調査期間  2023年9月~10月
対象者 駐在ファミリーカフェ運営メンバー
調査方法Googleフォーム
有効回答数有効回答数:28(うち4名は複数回答)
調査目的語学習得の不安・心配ごとを解消するためのヒントを得る

回答者の状況

今回のアンケート調査では、24名の駐在ファミリーカフェ運営メンバーから回答を得ました。以下グラフにて、該当国・学習言語・滞在歴を記載しています。

アンケートの質問&回答

今回のアンケート調査では、語学力の習得方法からキャリアプランまで、5つの設問を用意しました。
以下、質問と回答です。

現地の言語を習得するためにこれまでにやったことはありますか

1.ESLクラスに通う

語学習得のために、最も多かったのが「ESLクラスに通う」という意見です。ESL (English as Second Language)とは、英語を第二言語とする人たちが、無料もしくは格安で、英語を学ぶことができる場所です。
ESLクラスを受けられる場所は、主に3つあります。

  • 市や州が運営するアダルトスクール
  • 図書館や教会で開催される小規模クラス
  • コミュニティカレッジ

英語以外を公用語とする国でも、世界各国で現地の言語を学べる語学学校に通っている方が多かったです。

駐在ファミリーカフェメンバーの体験談
Hさん

ESLクラスで、10人以上の先生に習いました。先生によっては、話題の内容自体が私には難しかったり、答えにくかったりすることもありました。最初の頃は、言葉が理解できない悔しさから勉強していて、正直あまり楽しくはなかったけれど、生活するのに不便なので少しでも語学力を上げたくて勉強を続けていた感じです。ただ、だんだんと言葉ができないこと自体に慣れてきてしまって、上達しているのか分からない時期もありました。
そのような中でも、子育ての話題がメインのクラスは、共感できることも多くて、クラス自体を楽しむことができました。今は、アメリカで就職・進学を目指す人向けのESLクラスを受けています。やればやるほど課題がみえてくる感じがしていますが、やはり言葉ができる方が交友関係も広がるし、ボランティア活動や就職の際にも選択肢が広がると思うので、勉強を継続したいと思っています。

2.個別レッスンをする

次に多かった意見は「個別レッスン」です。インターネットさえあれば、在宅で受けられる「オンラインレッスン」が特に人気。
対面形式のチューターやマンツーマンレッスンを週1ペースでやっている方も多いです。

3.普段の生活で現地の言語を話す機会を設ける

普段の生活で、現地の言語を意識的に使うという意見も多かったです。
語学パートナー、現地のママ友とのプレイデート(親同士が約束をして子どもを遊ばせること)、学校や幼稚園の先生と話すなど、積極的に現地の方との交流を設けています。

駐在ファミリーカフェメンバーの体験談
Nさん

現在はアメリカ在住のため、夫と2人で出かけてもお店やレストランでは自分が注文を担当するなど、極力英語を話す機会を多く持つようにしています。

Y.Hさん

会話力アップに一番効果的だったのは、「タクシーや配車アプリの車に乗ったらできるだけ運転手さんと雑談する」というのをほぼ毎日続けたことです。分からない単語、表現はすぐ調べるようにしていました。

4.その他

  • TOEICなど語学検定を受ける
  • 個人手配の旅行をする
  • 日本人がいない大学・語学学校に通う
  • 毎日英語で日記を書く
  • 英語で書かれた文法書で勉強する
  • 家事の間は英語のポッドキャスト聞き流しを毎日継続
  • 飲食店でアルバイトをする

現地の言語を習得するためにこれからやりたいことはありますか

1.ネイティブスピーカーとの交流

アウトプットの場を増やすため、ネイティブスピーカーとの交流を考えている方が多かったです。交流方法としては、サークル活動、学校や幼稚園のボランティア活動、子どものイベントへの参加などがあげられていました。

2.現地の言語で興味のある分野の勉強をする

現地での生活に困らない語学力を身につけることができたら、その言語で勉強することがモチベーションアップにもつながります。興味がある分野、自分自身が楽しめる分野の勉強をすることで、語学力をさらに伸ばしたいという意見もありました。

3.習得よりも語学維持

海外赴任は期間限定のため、帰国後は習得というよりも語学維持を考えているという意見が目立ちました。
今やっているオンラインレッスンなどを継続し、身につけた語学力をキープしたい方が多かったです。

4.その他

  • 通訳ガイドの勉強、ガイドとして働いてみたい
  • 就職活動
  • オンライン英会話
  • AIを使った会話練習アプリ
  • TOEICなどの語学検定
  • Tandem(外国語学習者とネイティブスピーカーをつなげる言語交換アプリ)

本帰国後のキャリアで語学力をいかしたいと感じますか

キャリアで使えるレベルまでの語学力を習得したい(した)場合、何かモチベーションを維持されている(いた)ことはありますか

1.資格の試験を受ける

キャリアに活かすために、語学の資格試験を受けている方が多いです。
帰国後のTOEIC目標スコアを設定し、自分のレベル確認のために定期的に受験することで、モチベーション維持ができます。

2.インプットとアウトプットの機会をバランスよく作る

オンラインレッスンなどのインプットに加えて、実生活でアウトプットする機会を持つことで、バランスよく語学が学べます。
また、強制的に現地の言語を使う環境を作ることも大事です。例えば、スマートフォンの設定を英語にし、ニュースや検索なども英語を使っている方もいました。

駐在ファミリーカフェメンバーの体験談
Rさん

ブラジル人は外国人がポルトガル語を少し話すだけでも、とても喜んで興味をもって質問してくれたり会話を続けようとしてくれるので、それがモチベーション&良い練習の場になっています。

3.目標を作る

語学をどのように活かすか具体的な目標を持ったり、実際に語学を使って活躍している人と話したりすることで、自分の進む道が分かりやすくなります。
また、一緒に語学を習得するという目標がある仲間を作ることも大切です。

駐在ファミリーカフェメンバーの体験談
Nさん

「キャリアのため」と思うと勉強が楽しくなかったので、現地での生活を豊かにするために勉強するようにしました。 具体的には、「一人で国内旅行がしたい」と思ったらそのために必要な単語やフレーズを覚えて実際に試してみるなど、成功体験を増やして自信をつけました。それを繰り返していると、「次はこういう場面でも話せるようになりたいから、この単語を覚えよう!」と、どんどん勉強意欲がわいて自然と語学力アップに繋がりました。 「〇〇検定〇級を取得しました」より、「中国語を使って現地でこんな事ができるようになりました」と言えるようになるのを目標にしていましたが、結果的にHSK(中国語の検定)も取得し、本帰国後の仕事にも活かせています。

キャリアで使えるレベルの語学力を習得した方は、仕事に活かせていますか

実際に、どのように活躍されているのか知ることで、ぜひモチベーションアップにつなげてください。

  • 動画編集の仕事につながりました。(フランス語を使う動画)(IMさん)
  • 日英の2言語が必要な業務・プロジェクトの担当になりました。(Mさん)
  • 翻訳の仕事ができるようになりました。(Nさん)
  • 医療英語を勉強していたことを周りに話したところ、現地病院のツアーアテンドのボランティアを紹介してもらい、経験、知見を広げることができました。また、現地採用で全くの未経験の業種に応募した際も、英語力からポテンシャルを見込んで採用してもらえました。(Mさん)
  • 中級レベルですが、渡航前より英語力がつき、新しい仕事の面接でのアピールポイントになりました。今後、業務で使う可能性があります。(Y.Hさん)
  • 駐在同行先の日系企業で、対ローカル・英語案件の仕事はほぼ全て任せてもらえたので歩合給が増えました。(FRさん)

駐在妻の語学習得について~編集記まとめ~

パートナーの転勤によって、海外生活を送っている駐在妻・駐在夫。自分の意思とは関係なく、海外赴任に同行した方も少なくありません。
それにも関わらず、語学を習得しキャリアに活かしたいと頑張っている方がたくさんいることに、驚きました。
この記事が、語学習得を目指すあなたの何らかのヒントになれば幸いです。

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