頼まれて引き受けた日本語補習校のボランティア。その経験から得たものとは?

頼まれて引き受けたボランティア。しかし、その経験から様々なことを得られたというMさんへのインタビューです。

※日本語補習校とは…現地校に通学する生徒が、日本の学校に編入した際にスムーズに適応できるよう、基幹教科の教育水準を維持し、日本の学校文化を学ぶため教育施設。

自己紹介をお願いします

Mです。夫の転勤でアメリカ→日本→インド→日本→アメリカと同国内での移動も含め合計7度の引越しを経験しました。現在はカリフォルニア州に住んで丸4年が過ぎたところです。

最初のアメリカ滞在中に生まれた2人の子どもは、中学生と小学生で再びアメリカに住むことになり、現地校にて高校卒業、中学への進学を経験しました。

どうして日本語補習校のボランティアを引き受けようと思ったのですか?

私はインド駐在時に、インターナショナルスクールに通う子どものクラスのClass Mom(保護者代表、お世話係)、学校で開かれるイベントに向けた日本人家族の取りまとめや、日本人婦人会の役員を経験しました。

それぞれ頼まれて引き受けた役割ではあったのですが、自分の力が少しでも役に立つことを実感し、新たな出会いもあって楽しんで活動することができました。

そして、今回は子どもたちが通っている日本語補習校で新年度のPTA役員が足らずに困っていたところ、友人から「ぜひ一緒にやろう!」と声をかけられ、私でもお役に立てるならと引き受けることにしました。

引き受けるにあたって、家族にはどんな協力を求めましたか?

役員になると時間的な制約が出てくる可能性があるため、打診があった際は真っ先に夫に相談しました。
夫もインド駐在時に日本語補習校の運営の手伝いをしたことがあり、保護者の協力がなければ運営が成り立たないことを身を以て実感していため、「困っているのだったら引き受けてあげたら」と応援してくれました。

役員が企画した行事がある日は、朝早く補習校に出向いたり、行事が終わったあとも片付けをしたりと、一日仕事になります。
子どもの送り迎えを夫にお願いしたり、一緒に家を出るために子どもに早起きしてもらうこともありました。

また、役員同士のやり取りや資料作りにはパソコンが不可欠で、今まで使っていた古いパソコンでは作業に時間がかかってしまうので、これを機に新しく買い替えてもらいました。

実際に取り組んでみて、難しかった点、苦労した点はどんなことですか?

今までは、メールチェックや調べ物をするときくらいしかパソコンを使用していなかったので、基本操作を覚えるところから始まり、最初は資料1つ作るにも非常に時間がかかりました。

また、子どもが補習校に通い始めて1年も経たないうちに役員を引き受けたので、自分の経験を元に他の保護者を先導することができず、困ってしまうことがありました。

そのため、わからないことは他の役員や前任者に必ず確認するようにしていました。子どもを補習校に通わせている保護者の方は経験豊富な方が多く、色々と教えてくださるので本当に助かりました。

活動する中で工夫した点はありますか?

私が役員をした1年間は、全員で案を出し合って業務の効率化を行いました。今後、さまざまな方に役員の仕事を引き受けてもらえるよう、特別な経験がなくても業務が行えるように、仕事内容を簡素化しました。

例えば、なるべく紙での配布物を減らすため、保護者への連絡はEメールで送ることを徹底しました。また、役員間の連絡事項や資料は専用のメールアドレスやアプリを使って共有し、全員が編集できるような環境を整えました。

これによって、自宅など補習校以外でも作業をすることができるようになりました。最初はアプリの使い方をまったく知らなかったのですが、手取り足取り教えてもらったおかげで、補習校以外のボランティア活動でも活用することができました。

補習校の役員を経験して、得たものは何ですか?

自分の子どもが通っている補習校の活動を、支える側から見られたことは大きな収穫でした。自分の子どもだけでなく他の生徒の様子も見ることができますし、学校の現状を知ることで改善点が見え、役員同士で話し合って解決することもできました。

また、校内にいる時間が長いため、普段はなかなか話すことのない先生方とも接する機会が増え、コミュニケーションが取りやすくなりました。

そして、何より一番の収穫は、役員や保護者の皆さんと知り合いになれたことです。役員の仕事は一年中、まるで学園祭の準備に追われているような状態で、毎週のように顔を合わせていましたからね。

役員としての役目を終えた今でも、皆さんとはときどき顔を合わせています。ご飯を食べながら情報交換する時間は、私にとって本当に楽しいひとときです。

ワンポイントアドバイスがあればどうぞ!

私は結婚と同時に仕事を辞め、夫の転勤についてずっと専業主婦生活を送ってきました。なので役員の仕事に慣れるまでは苦労しましたが、直前まで仕事をされていた方なら、きっとその経験が活かせるのではないかと思います。

海外の日本語補習校は保護者の運営参加が不可欠で、日本の学校のように先生に任せきりという訳にはいきません。
親が補習校に関わるということは、子どもたちの日本語学習の貢献にもつながります。もし、お子さんの補習校生活に不安がある方は、ぜひ役員を引き受けてみてはいかがでしょうか。

役員になってより深く学校の様子を知ることで、子どもと一緒に考えて学んでいくことができると思います。