タイ・バンコクで、日系幼稚園を選んだYさんのインタビューです。学校の選び方、入学までの流れや幼稚園生活などをお聞きしました。
自己紹介をお願いします
Yです。
2018年6月から2019年5月までの約1年間、タイ・バンコクに滞在していました。
お子さまはどのような幼稚園に通っていましたか?
当時3歳だった娘は、渡航して約3カ月後から2019年3月までの2学期間、日系幼稚園であるM幼稚園のインターナショナル部年少クラスに通いました。 渡航後すぐには通園できなかった理由がありますので、このあとお話しします。
なお渡航前は、日本で保育園に通わせていました。
その選択をされた理由をお聞かせください。また、いつ頃から考え始めましたか?
渡航1カ月前から幼稚園を探しはじめました。この幼稚園を選んだ理由は、日系幼稚園でありながら英語だけで保育を行う「インターナショナル部(以下、インター部)」があるからです。
日本語保育を行う日本人部もあります。
日系幼稚園とはいえ、海外的要素(=英語環境)とタイの要素(=タイの文化も取り入れている)があることが魅力的でした。
英語圏出身の先生から英語での保育を受けることで、海外ならではの生活を感じられたと思います。
さらに、日本に帰った時も戸惑わない程度に、日本の習慣や行事が取り入れられていたこともよかったと思います。
どんな情報を参考にされましたか?
まず、会社より案内された海外子女教育振興財団に問合せをしました。同財団が主催する「赴任前子女教育セミナー」にも参加し、現地情報を集めました。
このセミナーで、現地の幼稚園、小学校リストをもらえました。
せっかくの海外生活ということで、インターナショナルスクールにも関心がありました。
しかし、同財団の相談員の「母国語習得期間である小学校3年生くらいまでは、母国語の習得がまず第一」というアドバイスと、夫の会社からの費用補助の関係で、日系幼稚園をメインに探すことにしました。
渡航1カ月前に、住居と幼稚園探しを兼ねて現地に行き、4園を見学しました。その時に空き状況も確認し、候補を絞っていきました。
渡航後、幼稚園を決めるまでの状況について教えてください
前述の通り、渡航前に候補を絞っていたのですが、引っ越し後すぐに入園手続きをしようと園に連絡したところ、空きがなくなっていたのです。そのため、改めて幼稚園を探すことになりました。
バンコクに住む日本人は駐在員家庭が多く、住居エリアも密集していて、人の出入りも多いです。そのため幼稚園の空き状況も頻繁に変化するようです。
また幼稚園の数も多く、随分と悩みました。
保育内容、場所、給食の有無、親の出番、延長保育、課外教室など、自分が何を重視しているかを整理することが大切だと思いました。
見学の他にブログを読んだり、実際に通っている方のお話を聞いたりして、やっと幼稚園が決まりました。その頃にはすでに渡航から1カ月が過ぎ、7月中旬になっていました。
日系幼稚園は8月の初旬から約1カ月間が夏休みであり、入園してもすぐに長期の休みになってしまいます。娘が幼稚園に慣れる前に夏休みとなること、入園してしまえば夏休み期間も月謝は発生することなど、幼稚園からのアドバイスもあり、2学期が始まる9月からスタートすることにしました。
入園までの期間はどのように過ごしましたか?
渡航後すぐに娘を幼稚園に預ける予定でいたので、毎日娘とべったりなのは少々辛く、各幼稚園が開催しているサマーキャンプを探しはじめました。サマーキャンプとは、長期休みの間に行われる短期保育プログラムです。
海外ならではということと、開始時期がちょうどよかったことから、近所のインターナショナル幼稚園のサマーキャンプに3週間娘を預けました。
ここでは娘以外に日本人はおらず、先生方も日本語がまったくわからない英語ネイティブの方でした。
渡航後の娘は、環境の違いを敏感に感じとり、私から離れるのを嫌がっていました。このキャンプ登園時も、泣いて泣いて全力で抵抗しました。帰宅してからも思い出して泣き、ご飯が食べられないこともありました。
それでも、子どもにとってはよい経験になり、成長もできると信じて、3週間通わせました。園長先生をはじめ、先生方がとてもよい方だったのです。娘は次第に慣れて、お友達もでき、キャンプの終わり頃には、「泣いちゃうけど頑張って行く!」と言うようになりました。その姿から成長を感じ、感動したものです。
このキャンプが終わっても、2学期のはじまりまで1カ月弱あったので、また別の日系幼稚園のサマーキャンプに1週間通いました。
こちらの幼稚園も英語のみの保育でした。娘は日本で保育園に通っていましたし、先のサマーキャンプの経験から、預けられることに慣れたものと私は思っていました。でも、やはり幼稚園が変わると、娘は登園時に全力で泣き、全力で抵抗し、1週間泣き続けながら通わせることになってしまいました。