海外で出産しました【オーストリア・ウィーン】

ウィーン

オーストリア・ウィーンに滞在中、第2子を出産されたC.Kさんのインタビューです。

自己紹介をお願いします

C.Kです。2019年6月よりオーストリア・ウィーンに住んでいます。2021年の夏頃にはドイツに引っ越すため、ウィーンでの滞在は2年になる予定です。

妊婦健診〜出産まで、簡単に流れ(スケジュール)を教えてください

2019年12月(妊娠3カ月頃)からずっと同じ産婦人科で妊婦健診を受けていました。健診は初期から後期まですべて月に一回です。

妊娠17週頃には内科で健診を受け、健康状態についての問診と、血圧測定がありました。妊娠34週が最終健診で、まだ臨月にも入っていないのに、「もう妊婦健診はありません。生まれたら3週間後に産後健診に来てね。」と言われた時はびっくりしました。

出産は家に近い総合病院でしました。出産する病院はインターネットで予約をとります。産婦人科の先生から予約方法が書いてあるパンフレットをいただき、自分でサイトにアクセスしました。出産したい病院を第三希望まで選んで申請します。

その後、結果が自宅へ封筒で届き、出産する病院が仮予約されます。(私の場合は第一希望の病院になりました。)その後、仮予約中の病院に保険証や母子手帳等を持参し、無事に受理されたら予約が確定となります。その際、少し医師に体調について問診されました。

妊婦健診の流れを教えてください

受付→体重計測(妊娠初期、後期のみ)→内診(妊娠初期、後期のみ)→エコー→血圧測定(妊娠初期、後期のみ)→次回の予約という流れです。

海外と日本で妊婦健診に違いがあったら、教えてください

日本では血液検査や性病の検査はすべて産婦人科でやってくれましたが、こちらは検査する場所がすべて違います。それぞれの専門施設に行って検査をし、検査結果をその場か郵送にて受け取り、それを次回の産婦人科健診で主治医に渡します。

どの検査のために何という施設に行くべきかよくわからなかったため、産婦人科の先生に事前に検査名を紙に書いてもらいました。教えてもらった施設に行った際には、そのメモを施設の人に見せて検査してもらっていました。

また、日本では血圧・体重は健診の度に測定するものですが、血圧は中期と後期にのみ測定し、体重は初期と後期にしか測りませんでした。(病院によって違うと思います。)

さらに、日本では毎回胎児のエコー写真がもらえましたが、こちらではたまにしかもらえませんでした。

海外での妊婦健診で、不安や心配なことはありましたか?

血圧は毎回測ってもらえないので少し気になりました。また、私の通っていた産婦人科では、胎児の推定体重がいつもはっきりとわからず大体の数字で教えてもらっていました。少し心配でしたが、二人目だったのであまり気にしませんでした。

出産までの流れを教えてください

出産日の朝におしるしが来たので、上の子の面倒をみてもらうためにすぐにシッターさんに連絡をとり、来られる人を探しました。幸い、その日すでにお願いしていたシッターさんが可能だったので、時間を少し早めて来てもらうことができました。

正午くらいに陣痛が始まったので、救急車を呼んで救急隊に来てもらいました。私は病院まで救急車で行きましたが、夫はコロナ禍のため一緒に救急車に乗ることができず、バスで病院に向かうことになりました。救急車の中で救急隊に陣痛の間隔を伝え、母子手帳を渡しました。

本来であれば、一旦入院する病室に連れて行ってもらい、陣痛の経過を診てもらったり、入院中に使うシャワーやトイレの場所を教えてもらったりするようです。しかし、私の場合は部屋があいていなかったようで、そのまま分娩室に案内され出産しました。出産の際についてくれた助産師の方は英語が上手だったのでよかったです。

なぜ、海外での出産を選ばれたのですか?不安はありましたか?

海外での出産は初めてということと、コロナ禍で実母に手伝いに来てもらえないという不安はありましたが、夫に出産に立ち会ってほしい、夫のそばで出産と育児をしたいという思いがあったので、海外出産を選びました。

一番の不安は出産時に上の子を誰に預かってもらうかということでした。夫はできれば出産に立ち会う予定でしたし、上の子は当時1歳半だったのでまだまだ手がかかります。急に連絡しても来てもらえるようにベビーシッターさんを何人も探しておきました。

海外出産してよかったこと、困ったことについて教えてください

よかったことは、費用があまりかからなかったことです(後に記述しています)。また、夫は育児休暇(以下、育休)を3週間取り、育児に積極的に取り組んでくれました。産後の大変な時期を乗り越えられたのは夫のおかげだと感謝しています。

困ったことは、入院中の生活です。入院中は母体を診てくれるお医者さんと子どもを診てくれる助産師さんがそれぞれ担当でついてくれましたが、ほとんどの助産師さんは英語が話せず、ドイツ語での会話でした。私はドイツ語は簡単な単語しか知らなかったので、言っていることがわからない時は三人一部屋で同室だったママさんに英語で通訳してもらいました。申し訳なく思いましたが、ママさんたちとも仲良くなれたので、その点はよかったです。

また、搾乳機を使うように指導され人生で初めて使ってみたのですが、搾乳するパイプのようなところがとても大きく、私の胸には合いませんでした。たぶんこちらの人は胸が大きいので私には合わなかったのだと思います。その後は搾乳機を使うのをやめて、第一子の時に日本で教えてもらったおっぱいマッサージで母乳を出すようにしました。

出産前後に、特別にお手伝いはお願いされましたか?

前述の通り、実母が来られないとわかってからは、ひたすらベビーシッターさんを探しました。出産予定日の2週間前から上の子の保育園が夏休みに入ったため、1日数時間シッターさんを雇っていました。その間は臨月の私は休むことができますし、上の子もシッターさんに慣れてほしいと思ったからです。

入院期間に夫が面会に来る際には、シッターさんに上の子をみてもらっていました。本当は上の子も病院に連れて来てほしかったのですが、新型コロナウイルス感染症で入院している患者さんもいる大きな病院だったため、面会は夫だけにしました。

出産後は保育園が再開し、夫が3週間育休を取ってくれたこともあり、その間はシッターさんは頼みませんでした。夫の育休があけてからは、また週4日ほどシッターさんにお願いして、上の子の保育園のお迎えなどを頼んでいました。

どのようにシッターさんを探しましたか?

日本人の友人から3人の日本人シッターさんを紹介してもらいました。その後、ベビーパーティー(日本人ママさんが立ち上げた日本人向けのメーリングリスト)を通して知り合ったマレーシア人のシッターさんにもお願いしました。夫でもすぐに連絡が取れるように、連絡先を表にしてまとめておきました。

お手伝いをお願いしてよかったこと、困ったことについて教えてください

産後1カ月経っても体が思うように動かなかったので、シッターさんを雇ってよかったです。

困ったことは、家事を代わってくれる人がいなかったことです。シッターさんは子どもの面倒はみてくれるのですが、実母のように家事までは手伝ってくれなかったので、そこは無理せず、手抜き料理をするなどして過ごしました。

もし、また出産するとしたら、海外出産を選びますか?

すでに子どもが2人いるので状況によりますが、もし夫が海外で仕事をしているのであれば、夫のそばで出産し、出産直後から子育ても一緒にしていきたいです。

海外での妊婦健診、出産費用は日本より高いと聞きますが、いかがでしたか?

ウィーンでは費用を保険でまかなえる病院とそうでない病院があり、私は産婦人科にかかわらず保険でまかなえるところを探しました。保険適用の病院は健診料金が無料だったので、お金はほぼかかっていません。処方してもらった便秘の薬と葉酸は有料でした。産婦人科で処方箋をいただいて薬局に行って購入しました。

また、出産費用も保険適用なのでお金はかかりませんでした。子宮収縮の痛み止めは処方してもらって薬局で購入したので有料でした。

妊娠、出産、産後を通じて、必要なものはどのようにそろえましたか?日本で調達した方がいいものはありましたか?

コロナ禍だったので、ベビーベッドや大量のおむつはアマゾンで購入しました。ベビー服は上の子が着ていた服を日本から送ってもらいました。また、親の私がすぐ食べられるもの(カップラーメン、お菓子、インスタント味噌汁)も送ってもらいました。

親がストレスを溜めないことが大事だと思っているので、少しでも楽できるようにとの考えからです。

住んでいる国ならではの習慣や困った経験はありますか?どのように対処されましたか?

こちらの人は子どもの体が冷えるのを嫌うようで、「靴下を履かせていない」と通りすがりの人に注意されたことがあります。また、日照時間が少ないため、液体状のビタミンDを毎日赤ちゃんに与えるように言われていますが、忘れそうになります。(笑)

妊娠から子育て期間を通じて、なかなか相談できる場所がなく困ったことなどありましたか?

日本人のママたちが集まるサークルのようなものがあったのですが、新型コロナウイルスの感染拡大でそれはなくなってしまいました。また、上の子をドイツ語や英語のプレイグループに参加させていたのですが、同じくそれもなくなり……。

私はどちらかというと行動力があるので、自分から居場所を見つけに行き、そこで同じような状況のママたちと出会い相談をしていました。でも、コロナ禍によってそれができなくなってしまい、今はかなり辛いです。

ウィーンはとても便利な場所ですし、子どもを遊ばせる公園やプレイグループがたくさんありますので、コロナ禍でなければ相談できる場所などは見つけられると思います。

これから妊婦健診〜出産を迎える方にメッセージをお願いします

私の場合、言葉がいまいち通じなかったことが多いのでもどかしいこともたくさんありましたが、今も夫のそばで出産できてよかったと思っています。海外で出産、子育てをしている中でものすごく孤独を感じることも多い日々ですが、夫と協力して楽しく子育てができています。

今は海外出産にかかわらず、コロナ禍のため出産立ち合いに制限があったり、友人と会うこともはばかられたりと、出産や子育てで普段以上に孤独を感じる方が多いと思います。少しでも多くの方が自分に合った出産や子育ての仕方を見つけられることを願っています。

運営メンバーS
こちらの記事もぜひご覧ください!

おすすめ記事10選より紹介

関連記事一覧