海外生活で現地のお友達はいますか?
言語・文化・価値観の違いなど、コミュニケーションをとるのも一筋縄ではいかないことが多い海外生活ですが、日本にいるときと同じように友達をつくりたい!と思うのは自然なことですよね。
特に現地の方と仲良くなって、言語学習に活かしたり、ローカルな場所に一緒に出かけたりしたい!と思っている方も多いのではないでしょうか。
今回は、駐在ファミリーカフェに所属する現役駐在妻や元駐在妻を対象に実施したアンケート結果をもとに、海外生活でのリアルなお友達事情をお届けします。
海外生活をより充実させたいと思っている方、これから現地の友達をつくりたいと思っている方のヒントになれば幸いです。
アンケート調査概要
調査期間 | 2024年1月~2月 |
対象者 | 駐在ファミリーカフェ運営メンバー |
調査方法 | Googleフォーム |
有効回答数 | 31名 |
調査目的 | 海外生活を充実させるためのヒントを得る |
回答者の状況
今回のアンケート調査では、31名の駐在ファミリーカフェメンバーから回答を得ました。以下グラフにて、回答者の滞在国・滞在歴を記載しています。
アンケートの質問&回答
今回は既に現地の友達がいる方だけでなく、これから友達を作りたいと思っている方にもアンケートに答えてもらいました。
以下、質問と回答です。
海外生活で日本人以外の友達はいますか。
「はい」と答えた方は、どこでどのように知り合いましたか。
1.子どもの学校や習いごと
最も多かった回答は「子どもの学校」や「子どもの習いごと」、いわゆる「ママ友」が回答の半数近くを占めていました。
やはりお子さんがいるご家庭では、子どもの学校や習いごとで保護者と知り合い、子どもも交えて家族ぐるみでお付き合いされるケースが多いようです。
仲良くなるきっかけはさまざまでしたが、
- 子ども同士が仲良しだった
- 送り迎え(家の方面)が同じだった
- 学校主催のイベントで意気投合した
- PTA活動を通して仲良くなった
といった意見がありました。
駐在ファミリーカフェメンバーの体験談
子どもの学校関係で知り合いました。同じクラスのママ、公園でよく会うママなど、顔見知りから始まり、今ではかなり仲良くさせていただいています。
2.自分の習いごと
次に多かったのは、自分自身の習いごとで知り合ったという方。ESLや語学学校、料理教室、ヨガ教室など、同じ目標や共通の話題があることで意気投合したり、自分から話しかけて連絡先を交換したという方もいました。
駐在ファミリーカフェメンバーの体験談
英会話スクールBritishCouncilの平日午前中の主婦が集うレッスンに参加し、知り合いました。平日夕方のレッスンに参加した時は、大学生や働いている外国人(ナイジェリア人、シリア人、ヨルダン人など)と知り合いました。
3.ご近所さん
同じアパートに住んでいる方と親しくなったという意見もありました。プールやフィットネスジムなどのアパート内の施設で顔を合わせるうちに仲良くなったという方や、学校イベントで会った方がたまたま同じアパートだったことが分かり、親しくなったという方も。
地域によっては海外駐在員向けのサービスアパートメントもあるようです。同じ境遇の方と気軽に話せる環境があると嬉しいですよね。
4.職場・アルバイト先
駐在同行中に現地で働いている方は、職場・アルバイト先の仲間と仕事以外の時間も一緒に過ごすことがあるようです。
他にもボランティア活動で出会った方や、趣味のワークショップに出席していた方とその場で意気投合し、仲良くなったという体験談もありました。
5.知り合いの紹介
日本語を勉強していて「日本人と言語交換をしたい!」という方や、日本の〇〇が好きで「日本人の友達がほしい!」と思っている方を、別の外国人の友人が紹介してくれたというケースもありました。
紹介でなくても、カフェや公園で声をかけられて仲良くなったという方も。皆さん、知り合い方は十人十色ですね!
6.その他
その他、こんなユニークな体験談も♪
- 住んでいたアパートのレセプション&マネジメントスタッフと仲良くなりました。(ベトナム在住 Y.Dさん)
- 子どもを出産した際に滞在した産後ケアセンターで知り合った。(台湾在住 M.Sさん)
- International Women’s Club(滞在国での女性団体)で、料理レッスンやクリスマス会などがあり、顔を合わせた人と話すうちに仲良くなった。(ブルガリア在住 C.Mさん)
- 最終的に繋がっているのは、配偶者の会社の人たち。会社のイベントや仲間内のご飯会によく誘ってもらったので参加するようにしていました。最初はアウェイ感や言葉の問題があり参加するのに気合いがいりましたが、配偶者抜きでご飯や遊びに行く仲になりました。(中国在住 Mさん)
「いいえ」と答えた方は、友達づくりの障壁となっているものは何だと思いますか。
一方で、海外生活で日本人以外の友達がいないと答えた方もいました。日本にいるときと比べて、どのようなことが友達づくりのハードルになっているのでしょうか。
アンケート結果で多かったのは、言語・習慣の違い。そして知り合える場所や機会が少ないこと。知り合いにはなれても、そこから友達と呼べる関係性になるほど積極的になれないという意見も多かったです。
駐在ファミリーカフェメンバーの体験談
中国語(現地語)に自信がないので行動に移せなかった。
言語以上に習慣の違いを受け入れるのに時間がかかった気がします。日本で生活しているとき以上に、どう思われてるかな……?失礼なことしてしまってないかな……?と心配で積極的になれなかったです。必然的に日本に理解のある人、日本人を知ってる人との付き合いを選んでいたと思います。
現地で友達をつくる(増やす)ためにこれまでにやったこと、工夫したことはありますか。
では実際に、友達づくりのために現地でどんなことをしていたか、聞いてみました。
1.声をかける、話しかける
最も多かったのは、自ら声をかける、話しかけるという意見。シンプルですが、語学力に自信がなかったり、共通の話題を見つけるのが難しかったり、海外生活ではなかなか簡単にはできないことだと思います。
ただ声をかけるだけではなく、様々な工夫をされている方が多いのが印象的でした。
駐在ファミリーカフェメンバーの体験談
何度も顔を合わせる人には挨拶プラス何か一言付け加えて話すようにしていました。
日本人のいないエリアに住み、ローカルのママさんに声をかけました。
学校に新しい家族が入った時、声をかけるようにしています。
とにかく話しかける。フランス語の会話についていけるかなとか不安なことはありましたが、勇気を振り絞って話しかけます。意外に共通点も見つかり、話題も増えていきました。
2.とにかく足を運ぶ、誘いを断らない
次に多かったのは、いろいろな行事やコミュニティ活動に足を運ぶ、誘いを極力断らないようにするという意見。
子どものお誕生日パーティーやクリスマス会、学校・地域のボランティア行事など、現地の方と交流できる場には積極的に足を運んでいたという方が多かったです。
駐在ファミリーカフェメンバーの体験談
興味がある活動には1人で参加していました。複数人でいると話しかけられづらいかなと思ったので。
特に最初のうちは、遊びやご飯に誘われたら断らない。初対面の人が多くて躊躇する時も、嫌でなければトライするとその分得られることが多くて世界が広がります。
アメリカ人に対してはまだまだ英語コンプレックスがあり壁を勝手に感じますが、誕生日会などに誘われたり学校イベントがある時は、極力参加するようにしています。行く前は勇気がいるものの、行った後は達成感があります(笑)。
3.遊びに誘う
自ら誘うという意見も多かったです。なかなか勇気のいる行動ですが、誘われることで相手も距離がグンと縮んだように感じると思います。
駐在ファミリーカフェメンバーの体験談
今度お茶しよう!という話になった時、社交辞令として終わらせない。具体的に日を決めたり、次の約束をすることがお互い習慣になってくると定期的に会って深い話ができるようになった。
外国人ママは働いている方も多いので、何回か断られてもめげないで誘ってみること。長期休みに子ども達がグループで遊ぶ時は来られない可能性が高くても声をかけて、気にしているよ、という姿勢を見せること。
4.その他
- 現地の大学に語学留学し、大学の学期を終えても定期的な交流の場を作りたく、「中国語で話す会」を立ち上げました。(中国在住 pujikoさん)
- 異文化交流、特に食べ物、日本食を作って披露したり、相手の国の料理を食べたい!と作ってもらう。(ベルギー在住 つるまみさん)
- 気軽に話しかけられる人を増やそうと子どもの補習校でクラス役員をしました。(アメリカ在住 Mさん)
今後、現地の友達とやりたいことがあれば教えてください。これからつくりたいと思っている方も、友達ができたらやりたいことを教えてください。
最後に、現地のお友達がいる方もいない方も、海外生活で友達とやってみたいことは何か聞いてみました♪
- 子どもと関係のない趣味繋がりの友達を増やして活動したいです。元々音楽が好きなので、今は音楽を一緒にできるコミュニティを探しています。(インドネシア在住 Mさん)
- それぞれの民族の行事を一緒に祝うこと。(アメリカ在住 Karinさん)
- 日本人だけで出かけると危ない観光スポットも多いので、そういった観光地やローカルな場所に連れて行ってほしい。(ブラジル在住 Rさん)
- 女子旅!(ベトナム在住 minさん)
- 英語オンリーのネイティブスピーカーの友達を作って、日々連絡を取ったり、気軽にお茶に行けるような関係性を築いてみたい。(アメリカ在住 Oさん)
- お互いの国の料理を作って食べること。(タイ在住 K.Hさん)
- 一緒にローカルフードを食べに行く。実際に滞在中に何度か一緒にローカルフードを一緒に食べに行ったことがあり、とても楽しかったです。(ベトナム在住 Y.Dさん)
- 友だちの出身国に旅行してみたいです。(アメリカ在住 Hさん)
- ランゲージエクスチェンジができれば楽しいかなと思っています。(アメリカ在住 Nさん)
- 自分が現地にいる時だけでなく、日本に戻ってからもずっと友達でいられる関係を作りたい。(チリ在住 M.Uさん)
あとがき
いかがでしたか?
言葉の壁や、文化・習慣の違いを乗り越えて、さまざまな方法で交友関係を深め、海外生活をより充実させようと工夫して過ごしている駐在妻・駐在夫。
最初は勇気のいる行動が必要になるかもしれませんが、ときに孤独を感じやすい海外生活では、お友達の存在はとても心強いものだと思います。
今回の駐在ファミリーカフェメンバーの体験談が、海外生活で友達をつくりたい!と思うきっかけ、そして実際の友達づくりのヒントとなり、皆さんの海外生活をより豊かにする手助けになれば幸いです。