海外で現地校に通っています【アメリカ・ニューヨーク州オールバニー】

オールバニーの学校の写真。緑の茂った校庭と校舎。

アメリカ・ニューヨーク州オールバニーで、お子さんが現地校に通っているTさんのインタビューです。
学校の選び方、学校での過ごし方や慣れるまでのお子さんの様子などについてお聞きしました。

自己紹介をお願いします。

Tです。2022年8月からアメリカ、ニューヨーク州オールバニー近郊に住んでいます。

お子さまはどのような幼稚園・学校に通っていますか?

2022年10月より、長女が現地校のElememtary Schoolに1st Gradeから通っています。また、2023年9月より、次女も長女と同じ学校のPre-KというKinderの一学年下のクラス(その年の12月1日までに4歳になっている子どもが対象。※学校により入学対象年齢は異なります。)に通い始めました。

その選択をされた理由をお聞かせください。また、いつ頃から考え始めましたか?

オールバニーには日本人学校インターナショナルスクールもないため、現地校以外通える学校はありませんでした。先に駐在していた夫が家族で住むアパートメントを決め、それに伴い学区が決まりました。

アパートメントを選ぶ際に学区の情報も合わせて確認して治安、教育水準が良さそうな評判の良い地域を選びました。学校の評判は夫がアメリカ人の同僚に聞いてくれたり、学校やディストリクト名(学区)を入れると評価が見れるNIcheで確認したりしました。

次女も同様で日系幼稚園などがないため、現地校を選択しました。私が住む地域の学区では、2023年9月からのPre-Kクラスの生徒募集が3月にあり、その募集時期に応募しました。4月に抽選会があり、当選すると通えるシステム(家庭状況や経済状況など、全く関係せず完全な抽選)で、この年の定員に対しての応募は約2.5倍でしたが運よく当選しました。ちなみに、それまでの1年間は自宅保育をしていました。

どんな情報を参考にされましたか?実際に見学する機会はありましたか?

夫が他の駐在員の方や現地の同僚から聞いた口コミ情報を参考にしました。オールバニー近郊だと、デルマー、クリフトンパーク、イーストグリーンブッシュなどが良さそうとのことで、その辺りのアパートメントを探し、決まったアパートメントの学区のスクールディストリクトオフィス(日本の教育委員会のような機関。学区の管轄をしている)へ問い合わせをしました。実際に見学する機会はなかったです。

次女については、学区内の対象の4つの学校のどこかのPre-Kクラスに通えるとのことでしたが、こちらも実際に見学する機会はありませんでした。この募集については、長女のENL※の先生から情報をいただきました。

ズバリ、何が決め手となって、その幼稚園・学校を選びましたか?

長女については、アパートメントの場所から学区が決まり、その中でENLクラス※がある学校ということで、この学校になりますという連絡がスクールディストリクトオフィスから連絡がありました。

次女については、近隣のプレスクールやナーサリー(保育園)は定員に達していて空きがなく、年度途中の入学・入園は難しかったので1年間自宅保育となりました。

通っているPre-Kクラスは、スクールディストリクトオフィスが管轄しているPre-Kプログラムで、学校のカリキュラムと挨拶等の日常生活でのマナーや友達とのコミュニケーションやルール(物をシェアして使う、相手を思いやるなど)がしっかりしているとのことで応募しました。アメリカのプレスクールやナーサリーは日本と異なり教育費・保育料がかなり高いため、次女のスクールは州からの補助で教育費が無料なのが助かっています。


※ENLクラス…English as New Languageクラス。ESL(English as Second Language)とも言われる。英語が母語ではない生徒向けの英語のプログラムで、専任の先生が居て英語を習得するための授業をしたり、4技能のスキルを測るテストがあったりする。

実際に通わせてみて、よかったことは何ですか?

長女・次女ともに親の心配をよそに、毎日楽しんで通えているのがとてもよかったです。非ネイティブスピーカーのお子さんも多く、英語以外の言語やアメリカ以外の文化に触れる機会もあり、ニューヨークならではの経験ができていると感じています。

また、ENLの制度がしっかりしており、長女はこの1年、ENLの先生にかなりフォローしていただきました。Pre-Kは授業はまだないのでENLはありませんが、次女は周りの様子を見ながら活動に参加しているようです。

期待や予想と違っていたことはありましたか?

思っていた以上に周りの友だちや先生がフォローしてくれること。特に長女のENLの先生はまめにメールをくださり、「今日こんなことがあって少し泣いていたので家でもフォローしてほしいです。また様子を聞かせてください。」など、長女本人とも私たち親とも密にコミュニケーションを取ってくれるので大変助かっています。

長女は、オールバニーに来てすぐに、ほぼ英語が話せない状況で英語ばかりの環境に飛び込むということで、「これまで出来ていたことが出来ない・分からない状況に自己肯定感が下がってしまうのでは」と心配でしたが、先生方のフォローのお陰もあり問題なく過ごせています。また、子どもは言語習得が早いと事前に耳にしていましたが、この一年での英語力の伸びに驚いています。

日本との違いで戸惑ったことがあれば、教えてください。

体操服や自分専用の学用品などがないことに驚きました。

学用品は新年度が始まる前(夏休み中の8月頃)に学年やクラスごとに「School Supply List」というリストが配られ、リストに記載されている学用品を揃えて新年度に持っていきます。
例えば、鉛筆3ダースやマーカー12本セット、ノート2冊、フォルダー2つ(赤と青)などで量が多く大きな紙袋いっぱいになります。これらの学用品は先生がクラスで一旦全部集め、使う際に先生から配られるシステムです。(自分が持参した学用品を使うわけではありません。)

幼稚園・学校選びについて、お子さまとはどのような相談をされましたか?
また、通われたお子さまの感想はいかがですか?

子どもたちとは特に相談はしませんでした。「現地の学校に通うから周りに日本人の子はほぼ居ないよ。でも、先生が助けてくれるし大丈夫だよ」というような声かけは通い始める前にしたと思います。長女ははじめは大変だったのかなと思いますが行き渋ることは一度もなく、今では「ずっと学校に行きたい!週末や夏休みも学校がいい!」と話すぐらい学校が大好きです。
次女に関しても、まだ通い始めて10日程ですが、迎えに行くと「楽しかった!」と言って毎日機嫌よく帰って来ています。

お子さまの今後の学校、教育について、どのようにお考えですか?

我が家は駐在期間が長くなりそうなので、アメリカでの教育がメインになっていくものと思っています。
日本の勉強は、本帰国した際に困らない程度に学年相当の範囲を勉強してほしいです。本帰国後は元々住んでいた地方に住むことになるので、公立校への転入や進学を想定しています。日本の学校と異なる点は多いですが、子どもが伸び伸びと過ごせているので、こちらの教育もいいなと感じています。

これから海外で幼稚園・学校選びをされる方へメッセージをお願いします

子どもにもよると思いますが、子どもは大人より適応力があります!海外の幼稚園や学校に通うことを必要以上に心配しなくても大丈夫です。フォローはしつつ、子どもの持つ力を信じるのがいいのかなと思います。

入園・入学・転入前に、お子さまは必要となる言語の学習はされましたか? 

駐在同行が決まる前からたまに英語のDVD教材を見せる、NHKの子ども向け英語番組を見せるなどはしていましたが、特別なことはしませんでした。

次女に関しては、英会話に慣れるためという意味で、入学前の夏休みにオンライン英会話のレッスンを4~5回受けました。

入園・入学・転入前に、語学学習以外でやっておいてよかったこと、やっておけばよかったことがあれば、教えてください。

子どもと一緒に現地の公園や図書館等へ出向き、日本人以外の人や子どもがいる環境に慣れておくこと。日本人のみの環境からいろんな人種の人がいる環境へ移ることで戸惑ってしまうお子さんもいらっしゃるようです。学校や幼稚園などへ通う前に、公園や図書館へ遊びに行って慣れておくといいと思います。

お子さまは、日本語の学習、日本語での教科の学習を継続していますか?どのようにして学習しているか教えてください。

長女は日本の通信教材を取り寄せて受講しています。今のところは自分でコツコツ進めて添削課題を提出していますが、この先内容が難しくなっていくとどうなるかなと少し心配ではあります。

次女は、一時帰国の際に書店で購入した未就学児用のワークブックに週末取り組んだり、絵本の読み聞かせなどをしています。遊びの中で、長女から文字や簡単な計算など学ぶことも多いです。

日本語補習校もあり、週末にオンラインの授業を受けることができると聞いていますが、我が家は今のところは必要性を感じず、利用していません。

※参考
オルバニー日本語補習校

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