駐在ファミリーカフェでは、海外生活のステージ別に、あなたを「モヤモヤ」とさせている悩みとそれを「スッキリ」解決するための12のヒントをまとめています。
ぜひ、駐在妻の『モヤモヤ&スッキリ』フローチャートと併せてご覧ください:駐在妻のキャリアとモヤモヤ
今回は、
【帯同決定前のモヤモヤ】
仕事を辞めなければいけないの?
といったお悩みに対する解決ポイントを紹介します。
こんにちは、運営メンバーのアークです。
「夫に海外赴任の話が出た。私の仕事、どうしよう。」
夫に海外赴任の話が出た時、真っ先に「自分の仕事」のことを心配した方は少なくないのではないでしょうか。私たちはやはり、自分の仕事か家族一緒の生活かのどちらかを選ばなければいけないのでしょうか?
夫婦共働き世帯が半数を超える昨今、夫の海外駐在に同行するか否かを決断するひとつのファクターとして「自分の仕事をどうするか」という課題が目立つようになってきました。
数年前までは、妻が退職せざるを得ないことが大半でした。しかし、今はどうでしょう。ネット環境の充実や働き方改革の追い風もあり、いつでもどこでも働けるというスタイルが認知されはじめ、配偶者の海外赴任に合わせて休業制度を整える企業も増えてきています。「自分の仕事を諦めることなく、夫の海外赴任に同行する」ことが可能な時代となってきています。
では、あなたはどうしたいですか?
まさに「私の仕事、どうしよう」とお悩みの方は、まずは「働き続ける方法」を一緒に考えてみませんか。
STEP1 私は働き続けたいのか?それとも…?自分の想いを知ろう
STEP2 現在の仕事を続ける方法を探してみよう
【退職を選んだ方へ】 海外生活中に新しいキャリアを積むことを考えてみよう
STEP1 私は働き続けたいのか?それとも…?自分の想いを知ろう
自分の仕事と海外生活の両立が可能な時代になったとはいえ、海外でも日本での仕事や生活をそのまま維持するのは難しいでしょう。また、海外での生活だからこそ、優先したいこともありますよね。まずは、今の仕事をどうしたいか、判断材料を明確にするために、あなたの「仕事」に対する想いを整理してみましょう!
①「現在の仕事をどうしたいのか」自分の想いを書き出してみよう。
あなたは、今の仕事を今の状態のまま続けたいですか?それとも…?と想いを書き出すことで、「今の仕事をどうしたいのか」が見えてくるでしょう。
以下の問いを参考に、書き出してみましょう。
・今の仕事が好き? 職場がよい? 勤務条件に満足?
・今の業務が好き? プロジェクトの区切りが悪い? いつまで関わりたい?
・目標は何? その目標を達成するには今すぐ動かないといけない?
・働きたいのはなぜ? 収入のため? 今の仕事でないといけない?
②「自分は後から渡航してもよい」「単身赴任を選んでもよい」ことを知っておきましょう
ご主人の会社の海外赴任規定にもよりますが、必ずしもご主人の赴任と同時に渡航する必要はなく、家族帯同が必須ではないケースもあります。赴任先の生活環境や子どもの事情だけでなく、ご自身の仕事の都合で「単身赴任」や「後から渡航する」ことを選択した人も多くいることを知っておきましょう。
STEP2 現在の仕事を続ける方法を探してみよう
STEP1-①で、「現在の仕事を継続したい」と考えている方へ、以下に【休業】【退職】【業務/勤務継続(雇用形態は変わる可能性あり)】の方法をご紹介します。
- 【休業】休業制度を利用する
配偶者の転勤に同行するために一定期間休業扱いとする『配偶者転勤休業制度(配偶者同行休業制度)』を設けている企業や組織が増えてきています(名称は異なる場合があります)。制度の利用条件や休業期間は企業ごとに異なり、利用実績はなくても制度としてはすでにあるというケースもあります。
- 【休業】休業制度を整えてもらう
現時点で休業制度がない場合は、これを機会に休業制度を整えてもらえるよう要望してもよいでしょう。休業制度を用意するにあたり企業側の事務手続きが増えるなどのデメリットはありますが、一方で、社員の定着率向上というメリットもあります。今まではニーズがなかったから制度がないだけという企業もありますので、制度がないからと諦めずに一度相談してみることをお勧めします。
※休業制度については、下記ページも参考にしてください。
→⑦まずは会社の人事部門に確認しよう
- 【業務/勤務継続】ご主人の赴任地に自らも駐在員として赴任する
ご主人の赴任先の近辺にご自身が所属する会社や組織の海外拠点があるなら、自らも駐在員として赴任するのはどうでしょうか。家族一緒の生活ができますし、ご自身の職歴にもプラスにもなります。一方で、あなた自身が就労ビザを取得することになるため、基本的にはご主人の帯同家族からは外れることになり、海外生活に関わる各種補助(経済的補助、医療や教育に関する補助)をどちらの会社から受け取るかを考える必要があります。
- 【業務/勤務継続】 赴任先の拠点で現地採用してもらう
ご主人の赴任先に、自分が所属する会社や組織の海外拠点がある場合、自らを現地採用してもらって働くという方法もあります。現地拠点としては、すでに社内や業務事情に精通した人材を即戦力として現地の人件費で雇うことができるので、メリットは大きいでしょう。
- 【業務/勤務継続】業務委託形式で仕事を続ける
雇用形態は変わるかもしれませんが、インターネットやセキュリティなどの業務環境が整えば、リモートワークで現在の業務を継続する方法もあります。今はオンラインでもさまざまなコミュニケーションツール(ZoomやSkypeなどのテレビ会議システム、ChatworkやSlackなどのチャットアプリ)があるので、正社員ではなくても、特定業務のみ受託するような業務契約を結ぶことができれば、現在の仕事を続けることも可能です。
- 【退職】一旦退職するが再雇用してもらえるか相談してみよう
退職せざるを得ない状況でも、企業によっては『再雇用制度』を設けているところもあります。制度がなくとも、中途採用として再雇用してもらえるように、職場や人事に相談しておくことも一案です。条件次第ではありますが、帰国後の再就職の選択肢の一つになれば、ご自身の安心感にもつながります。
ここまでの中で、あなたに合った「現在の仕事を継続する方法」を見つけることはできたでしょうか。企業や組織によって制度利用や個別対応への柔軟性も異なりますので、まずは職場や人事部門へ相談することをお勧めします。