STEP2 自分の働き方と子どもを預ける環境への希望を整理して優先順位を決める
「子どもの預け先がいろいろあることはわかったけど、いま働いていない母親が子どもを預けて働きだすのって、実際はとても難しいんじゃないの?」
就労中の人ですら待機児童問題に頭を悩ます昨今、まだ未就園児がいたり、これから仕事を探そうとしたりしている方は、「実際どれだけ働けるのか」と不安になりますよね。また、海外生活中に子どもの学校や習いごとの送迎などに長時間付き添いをされていた方の中には、「仕事をはじめると子どもに接する時間が短くなってしまうのでは?」と二の足を踏んでしまう方もいらっしゃるかもしれません。
それでは、どのような働き方、預け先ならば、自分も子どもも満足できるでしょうか?
双方にとってよりよい選択をするためには、まずは自分の希望をしっかりと把握し、優先順位を決めることが大切です。以下に働き方と預け先を考える上でファクターとなる項目をチェックリストにしました。こちらを参考にしながら、まずはあなたにとって重要なことを見える化してみましょう。
【チェックリスト】(主に未就園児の場合)
以下の項目で、あなたが「重要」と思われるものをチェックしてください。ひとつずつ選ぶ過程で、あなたや子どもにとって「必要/不要」「できる/できない」「こだわる/こだわらない」ポイントを知ることができ、優先順位がわかってきます。
●あなた自身の働き方について
①仕事内容は?
□希望する職種・勤務先がある □特に希望はないが働きたい □まだわからない
②雇用形態は?
□正社員 □契約社員 □派遣社員 □パート □アルバイト □フリーランス □その他
③勤務条件は?
勤務可能日は? □いつでも可 □週に数日だけ □平日 □週末 □空き時間のみ
通勤は? □毎日出社可 □出社と在宅の併用 □在宅希望
通勤時間は? □1時間以上可 □1時間以内 □30分以内 □在宅希望
④収入は?
□できるだけ多い方がよい □扶養控除が受けられる範囲内がよい □こだわらない
●子どもの預け先について
⑤子どもの預け先に求めるもの
□保育環境重視か(預かり時間・施設・環境などハード面)
□教育内容重視か(教育内容・過ごし方などソフト面)
⑥預かり日数・時間
□毎日(平日5日間) □週のうち数日
□長時間(保育園の場合は基本8時間) □短時間(幼稚園の場合は基本4時間)
□不定期で数時間(シッター、一時預かり、家族親族サポートなど)
□長期休み時の預かり必要か
⑦預かり場所
□外部(園や施設) □自宅(シッター、家族・親族)
⑧保育のための追加費用負担
□就労最優先で費用負担はやむなし
□費用負担は___円まで
□できるだけ費用はかけたくない
⑨保護者の園活動への参加度合い、保育時間以外の子どもとの過ごし方
□保護者参加の活動が多い園が良い
□できるだけ保護者参加は少ない方が良い
□降園後に子どもと過ごす時間が多くほしい
□保育時間はできるだけ長く、園で習いごとなども受けられると良い
【ポイント】
ご自身の就労を見据えた預け先を探すのであれば、上記のような条件面を考慮することも必要です。あなた自身の②雇用形態と③勤務、そして子どもの②預かり時間は職務や勤務先を選ぶ際に大きく関係しますし、⑦保育のための費用負担も「収入を得るための支出が発生してしまう」という点で関わってきます。
いかがでしょうか。あなたの優先順位は見えてきましたか?まだ何を優先したいのかはっきりわからなくても、例えばこのように考えることができます。
「私は〇〇の仕事がしたい。そのためには正社員か契約社員になる必要があり、平日〇時間確保したいので子どもを保育園に通わせたい。もし無理なら、延長保育のある幼稚園を探したい。」と希望されたら、『就労時間を確保できる園探し』ができますね。これから住む場所を探す方なら、交通の便のよい駅の近くや、預かり時間の長い園の多い地域に住まいを探すとよいですね。
また、「仕事は時間の取れるときだけでよい。まずは子どもに合った幼稚園を選びたい」と考えたなら、『子どもの預け先が決まったあとに就職活動』をすればよいですね。在宅ワークの職種も多様化しているので、まずは隙間時間での就労からはじめてもよいでしょう。
このように優先順位を明確にしておくと、より満足度の高い再就職先や預け先の決定ができ、充実した新生活を送ることができるでしょう。