駐在2カ国での習いごとで出会えたものとは?(イギリスとアメリカ・Kさんの場合)

駐在ファミリーカフェ運営メンバーに行ったアンケートをもとに個別インタビューを行いました。
今回は2カ国で習いごとを体験したKさんにお話を聞いてみました!

新型コロナウイルスの影響により、表記されている情報に変更があるかもしれません。あらかじめご了承ください。

運営メンバーYD

まずは1カ国目・イギリスでの紅茶教室についてお聞きしました♪

習いごとの内容

名称紅茶教室
概要おいしい紅茶の入れ方の実技と、紅茶の歴史や茶葉の知識など
団体名(URL)※任意
形式(対面/オンライン)対面(コロナ禍以前の習いごとでしたので)
頻度週1回
活動期間2013年12月〜2015年2月
料金1コース:150ポンド〜230ポンド程度(2014年当時)
合計3コース(資格取得まで):700ポンド程度(2014年当時)
交通手段・通学時間手段:徒歩またはバス
通学時間:20分程度
何で見つけたか日本人会

はじめたきっかけやエピソードなどあれば教えてください。

Kさん

元々コーヒーが飲めず紅茶派で、中高生の頃から紅茶の歴史の本などを読むのが好きでした。ロンドン同行が決まった際、「イギリス=紅茶の国!せっかくなら本場で紅茶について学びたい」と考えつき、紅茶教室を探しました。
教室の先生ご自身も駐在生活中で、過去にニューヨークやハワイでも教室を開催されており、ロンドンで紅茶教室を始めたばかりでした。そのため私たちは教室の一期生であり、その時に集まった方々がとても素敵な方々ばかりだったことも、参加の決め手となりました。

参加者はどのような方々でしたか?年齢層やナショナリティ(割合)は?

Kさん

私の同期はみな日本人女性のみでした。

紅茶教室ではレッスン後に宿題や課題などはありましたか?

資格取得コースまで受講したので、簡単なペーパーテスト(紅茶の歴史や茶葉の産地に関する知識など)、茶葉のテイスティング試験、紅茶を入れるデモンストレーションの試験に備えて、自宅でも自主練習を行いました。

紅茶教室で習ってよかったと感じたことを、ぜひお聞かせください。

資格取得コースまで取得したことで、背景にある歴史や茶葉の産地についての知識と理解、また紅茶と切り離せないヨーロッパの陶磁器やアンティーク(陶磁器、銀食器など) に関する知識も深まりました。そこからさらにアンティーク講座の受講にも至りました(違う先生が主催されていた教室です)。そして何より紅茶を好きな気持ちを再確認しましたが、最終的に「私は紅茶を仕事に繋げたいわけではなく、趣味として楽しみたい」と気持ちが固まったことも、一度時間を割いて徹底的に学んだからこそだと思います。

またその時、一緒に受講した方々が素敵な方ばかりで、本帰国後も続く繋がりを得られたことがよかったと思います。皆さん海外駐在歴も長く、駐在生活を楽しんでいる方ばかりでしたので、当時はじめての駐在同行でわからないことだらけの私には、とても勉強になることが多かったです。

運営メンバーYD

つづいて駐在2カ国目・アメリカで出会ったポジティブ心理学について
お聞きしたいと思います♪

習いごとの内容

名称ポジティブ心理学
概要
団体名(URL)※任意NYLB研究所・Aris Academia (NYLBのオンラインサロン)
形式(対面/オンライン)基本、オンライン
頻度月2回程度
活動期間2020年1月〜2022年4月
料金月額:45ドル / 月(オンラインサロン)
受講する講座によって変わります。単発講座もあり。
サイトに料金が記載されています。
交通手段・通学時間
何で見つけたかFacebook、現地の方主催の日本人向けサロン

はじめたきっかけは何ですか?

第一子を日本で出産後、夫が海外出張と深夜残業の激務で、ほぼワンオペ育児の日々でした。結婚後、数年経ってからの待望の妊娠出産であったにもかかわらず、実際にはじまってみると思い描いていた子育てとは程遠く、悩みに悩んでいました。

当時は睡眠不足が続き心身ともにギリギリの状態でしたが、元々、本を読むことが好きだった私は、目についた育児書を片っ端から読み、興味のある講座やイベントに数多く参加したものの、なかなか「これ!」という学びにはたどり着けませんでした。
その後、子どもが2歳過ぎた頃に渡米し、偶然、ニューヨークに住んでいる心理学者の松村亜里さんの存在を知りました。著書を読み、「私がずっと探していた学びはここにある!」と確信したことがきっかけでした。
講座受講に至った最大の理由は、それまで出会ってきた育児書にしろ講座にしろ、個人の子育てや教育の経験から書かれたものが多く科学的根拠に乏しかったため、納得感や腹落ち感がなかったのですが、ポジティブ心理学は根拠があるデータをベースにしていたからです。

また、はじめてニューヨークで参加した体験講座で出会った松村亜里さんご本人と講師の方々が、とにかく温かい雰囲気で素敵な方ばかりでした。そして初対面にもかかわらず安心できる、心理的安全性の高い場であったことも決め手のひとつです。

参加者はどのような方々でしたか?年齢層やナショナリティ(割合)は?

正確な比率はわかりませんが、基本的には日本人が大多数でした。メンバーは日本のみならず世界中から集まっています。男女比率は女性が大多数ですが、男性もいました。

数ある心理学の中からポジティブ心理学を選んだ理由をお聞かせください。

心理学自体は大学時代に初歩的なことは学んでおり、元々興味のある分野でした (金融業界に就職し、そんな想いも学びも忘れかけていましたが)。
正直なところ、学びはじめる前に心理学の専門分野を調べたわけではなく、その時の自分の状態 (仕事を離れてしばらくは子育て中心の生活。しかもその子育てで苦戦している) に合う学びを探し続けていて、たまたま遭遇したのがポジティブ心理学でした。ほぼ直感であったかもしれません。

滞在国ならではのエピソードや日本との違いを感じた場面などはありましたか?

日本でそれまで受けたことのある講座は「科学的根拠に基づいていない。多様性を重視していない」と感じることが多くありました。特に子育て分野に関していうと、「母親の自己犠牲の上に成り立つ子育てがよし」とされたり、「子育てにおいて優先されるべきことは、周囲に迷惑をかけないこと」という論調のものもよく見受けられ、その度にゲンナリしたし、できていない自分を責められているような気持ちになることも多かったのです (今から数年前の話ですので、現在の日本では変化しているかもしれません)。

また、多様性や柔軟性を感じたのは講座内容だけでなく、世界中から集まった共に学ぶメンバーからもそれが伝わってきました。

受講したことで新たな発見や学びが多かったようですが、もう少し詳しくお聞かせください。

①受講者が世界中からオンラインで集まっているため、実生活では出会うことのない多種多様な人々との出会いがありました。私自身の学びのきっかけは「子育てに活かしたい」という想いでしたが、カウンセリングの仕事に従事されている方、職場で学びを活かしたい方、フリーランスで働いている方もたくさんいらっしゃいます。また年代も様々です。そのコミュニティの中でインプットとアウトプットをすることで、一言では表せないほど多くの学びと自分自身の変化がありました。

②子育てについて学びたいとの想いではじめた講座受講でしたが、これまでの自分について振り返ることも多くありました。駐在生活の暗黒期を乗り越えられたのも、学びを通して自己肯定感が上がり、家族の関係性がよくなったお陰だと思います。そして9年近い仕事のブランクにもかかわらず、今年から駐在ファミリーカフェでの活動をはじめたことも、学びのお陰で自己効力感 (※下段参照)が上がったことと、今後の人生の中年期を見据えて「自分の強みやこれまでの学びを活かして、社会やコミュニティに還元・貢献したい」と思いはじめたことが最大のきっかけだと感じています。

(※)自己効力感・・・できるかどうか分からないけれど、失敗を恐れず挑戦してみようと思うことができる状態。(参考資料『子どもの自己効力感を育む本』松村亜里著 WAVE出版)

受講したことが実際に役立った出来事やエピソード、困難に感じたことなどはありましたか?

日本での子育て時代には子育ての正解を求めていましたが、当時はすべてを他人軸で捉えていました。具体的には、「子どもが社会からどう見られるか。自分自身が母親としてどう評価されるか。ちゃんと子育てできているか」などです。

現在の私の子育ての指針は「子どもたちが自分の強みや好きなことを活かして、将来しあわせに生きていけるようになるために、親として今できるサポートをしたい。私自身が自分の人生に責任をもって主体的に生きたい。」と考え方が大きく変わっています。(もちろん、できていなくて反省することもあります。)

この習いごとを駐在妻/夫におすすめしたいですか?その理由などもあれば教えてください。

すべての人にとって何かしら学びや得られるものがあるのがポジティブ心理学だと思っています。ただし「ポジティブ心理学」という名称が「Be Positive」を連想するので、伝え方が難しいです。実際はネガティブ感情にも注目して受け入れますし、中庸の学問です。

学んだことを今後につなげていきたいなどのお考えもぜひお聞かせください。

近い将来、講師の資格取得まで学びを深めたいと考えており、資格講座の受講のタイミングを図っているところです。(資格取得のためには、かなり深く学び、また実践の場も必要となるため、講座受講のベストタイミングを図っている状況です。)

運営メンバーYD

2カ国での習いごとについて聞かせてくださりありがとうございました!
ここからはいくつかの習いごとを経験したKさんの、現在のお気持ちなども聞いてみたいと思います。

これまでに複数の習いごとを同時期に受講されてたようですが、習いごとをする原動力が何であったと思いますか?

どれも面白そうなことはとりあえず参加してみた程度なので、複数を同時に受講していました。新しい交友関係の開拓や、自分が好きなことを見つけることが目的でした。これらの習いごとの大半がロンドン駐在当時ですが、当時は仕事を退職し、まだ子どももいませんでしたので、時間を持て余していました。また、会社員時代は多忙で仕事しかしておらず、趣味は何もありませんでした。

当時は自分は何が好きかもわからず、とりあえず片っ端から興味のありそうなことに顔を突っ込んだ感じです。あとは帰宅した夫に「今日は何をしていたの?」と質問されるのが嫌で、忙しくしているアピールのためにとりあえず予定を入れていたのもあります(笑)。今思うと色々とこじらせていました……。

駐在生活中に習いごとをしてよかったこと、お役立ち情報など教えてください。

(1)今はInstagramやFacebookなどのSNSを活用して習いごとを探す方法がほとんどだと思います。

(2)ロンドン時代に、自分は何が好きか、どういう人間関係がプラスに作用するのか、駐在妻としての処世術などを学んだと思います。その結果、趣味としてずっと続けていきたいこと (紅茶・シャドーボックス※・アンティークや陶磁器など) との出会いがありました。また、その時に得た人間関係面での学びは、今回の二度目となる駐在生活に活かせていると思います。趣味の習いごとはもう行かなくてよい、毎日違う場所で違う人と会うことは、自分のメンタルとエネルギーマネジメントの観点から自分にプラスにならない、会うことで消耗する人との時間は徹底的に避ける、と理解できたからです。

(※)シャドーボックスとは、元になる同じ絵柄を複数枚つかって、各パーツをそれぞれ何層にも重ねて立体的に仕上げる作品。17世紀のヨーロッパで流行したデコパージュの技法の1つ。

これから習いごとを始めようとしている方へ一言お願いします!

Kさん

習いごとには駐在生活中の今だからこその、出会いや学びがたくさんあると思います。皆さんの駐在生活が少しでも楽しく充実したものになりますように、そんなきっかけ作りとなり得る習いごとに出会えることを祈っております!!

運営メンバーYD

ありがとうございました!
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