駐在家族のモヤモヤ解決ポイント③帰国後に働くための準備事項と流れを確認しよう!

このシリーズでは、駐在家族のキャリアに関する「モヤモヤ」を解決するヒントをお届けしています。
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今回は、

  • 仕事を辞めたら、自分のキャリアはどうなる?帰国後に再就職できる?
  • 帰国後のことが気になるけど、今どうしたらいい?
  • 帰国後の働く準備をどうしよう?

というお悩みに対する解決ポイントを紹介します。

登録メンバーのNaoです。配偶者の海外赴任に同行するにあたって、帰国後の再就職や仕事について漠然とした不安を感じたことがある方は多いのではないでしょうか。
ここでは、こうした不安を少しでも解消するために、今からできる再就職に向けた準備について、5つの観点から紹介します。

1.再就職までの仮スケジュールを立ててみる

想定される配偶者の赴任期間を踏まえて、現在から再就職までの大まかなスケジュールを「見える化」したものはありますか?
再就職までにどれくらいの準備期間があるかを視覚的・客観的に確認できるものがあると、どの時期にどんなアクションをすればよいかに気づきやすくなり、漠然とした不安が減ることにもつながります。

もし将来的に赴任期間が変更になっても、すでに可視化し想定していたスケジュールがあれば、これをベースに予定を見直していけばいいので、慌てる必要はありません。
実際に整理する際の参考として、以下のようなポイントを盛り込んでみるとスケジュールがより具体的かつ現実的なものになると思います。

  • 帰国時の自分と家族の年齢や状況(特に子どもの保育園や学校の入学・卒業時期、受験時期などの予定や制約)
  • 帰国に伴う諸手続き(公的機関、住宅関連、新生活に必要な備品の準備、銀行、挨拶まわりなど)にかかる時間
  • 引っ越し荷物の受け入れ作業に必要な時間(滞在していた国からの距離や利用するサービスなどによっても異なりますが、帰国後すぐに荷物を受け取れない場合があります。)
  • 帰国後に雇用保険の「基本手当(いわゆる失業手当)」の給付を受けながら就職活動を希望する場合は、その申請時期や受給期限など
運営メンバー アーク(台湾在住)

帰国後、未就学児の預け先として保育園を候補とする場合、就職活動中でも空きがあれば入園は可能ですが、ほとんどの園で「入園後〇カ月以内に就労を決める必要がある」と規定されています。
事前に条件をよく確認した上で準備を進めておくとよいと思います。

関連記事:⑫家族の状況と希望する働き方を照らし合わせて、必要な情報を集めよう!

2.自分のキャリアの方向性を確認する

自分のキャリアの現状を確認したり、これから進んで行きたい方向性を考えることは、帰国後の再就職を考える際に起点となる大切なポイントです。
海外生活中は異なる文化や価値観に触れることで、自分のキャリアに関しても新たな発見や気持ちの変化が生まれやすい時期だと思います。
また、帰国後の就業に向けた準備をする時間をとりやすい時期でもあるので、自分のキャリアの現状と方向性をしっかりと整理して時間を有効に使いたいですね。

自分のキャリアの現状を確認するには、まずは過去に行ってきた仕事の内容や身につけたスキルを目に見える形に整理してみるとよいと思います。履歴書や職務経歴書の作成やアップデートから始めてもいいでしょう。
また例えば、「キャリア 棚卸し ツール」などのキーワードで検索すると、参考になりそうな方法やツールなどが見つかります。
こうして整理した内容をよく見返してみると、異なる経験の中でも自分が得意なこと、意欲的にやりたいと思うこと、価値や意義を強く感じることなど、キャリアの「よりどころ」になる部分が見えてくるのではないでしょうか。この「よりどころ」が、今後のキャリアの方向性を考える際に大切な手がかりになると思います。

実際のところ、自分一人でこうしたプロセスを進めていくのは難しく感じるかもしれません。
そんなときは、外部のサポートを利用してみるのも一つの手です。
また、⑩帯同期間の「棚卸し」から希望する未来を考えてみよう!や、 ②帯同生活もキャリアの一部と考えて行動しよう!などもぜひ参考にしてみてください。

3.情報収集して、今できることにトライする

自分の現状やキャリアの方向性が確認できたら、実現するための方法や必要なスキルなどに関する情報をできる限り多く集め、その中から実践できそうなことを見つけ、まずは一歩動いてみましょう。
目指すキャリアの方向性に向かって動いた結果を振り返ることで、必ず新しい気づきが生まれます。
こうして実践を繰り返していくうちに、少しずつ目標に近づいていることを実感できるはずです。

また、(プレ・現・元)駐在家族のさまざまな体験を紹介する駐在ファミリーカフェの記事をぜひご覧ください。
特に、以下は実践の参考としておすすめです。

さらに、駐在家族の方々と気軽にキャリアに関する情報や体験を共有できるオンラインイベントを定期的に開催していますので、ぜひ気軽に参加してみてください。国は違っても、同じ境遇の仲間とリアルなやり取りをすることで、新たなヒントが見つかるかもしれません。

駐在ファミリーカフェのInstagramでは、オンラインイベントの開催情報をいち早くお届けしています。参加してみたいイベントを見逃さないよう、ぜひフォローしてみてください。

4.帰国後の就業に向けて利用できる制度やサービスを知る

帰国後の就業を目指す場合、あらかじめ利用可能な制度やサービスの概要を知っておくことで、漠然とした不安が減り、実際の手続きがよりスムーズになると思います。
ここでは、渡航前まで雇用保険に加入しながら働いていた方が一定の要件に該当した場合に、退職後に受けられる2つのタイプの給付の概要を紹介します。

基本手当(失業手当)

雇用保険の「基本手当」(いわゆる失業手当)は、求職活動を行う間の生活保障という位置づけになります。
帰国後に利用を希望する場合は、少なくとも以下の点に注意してください。

  • 退職時に会社から受け取る雇用保険に関する書類一式(「離職票」など)は、基本手当の手続きの中で必要になりますので、大切に保管しておきましょう。
  • 基本手当を受けられるのは原則として退職の翌日から1年間ですが、家族の海外赴任への同行などの特別の事情がある場合は、退職後すぐに就職活動ができないため、申請を行うことで退職の翌日から最大4年間まで受給期間を延長することができます。この期間を過ぎてしまうと、基本手当は受けられなくなります。
  • 延長申請は、退職の翌日から仕事に就けない日が継続して30日を超えた日以降、お住まいの住所を管轄するハローワークで行うことができます。郵送や家族などの代理人による申請のほか、一時帰国時などに自分で行うこともできます(早期の申請が原則ですが、延長後の受給期間の最後の日までの間であれば申請が可能です)。手続きには、退職時に会社から受け取る雇用保険に関する書類の他に、延長理由を証明する書類(家族の海外赴任の辞令のコピーなど)も必要になります。
  • 帰国後は、延長申請時に受け取った「受給期間等の延長通知書」とそこに記載されている必要書類など(帰国の証明となる辞令やパスポートなどの提示が求められる場合があります)を準備し、ご自身が直接ハローワークに出向いて延長解除申請と求職の申込みを行う必要がありますので、これらの書類を大切に保管しましょう。
    *ハローワークによる基本手当の詳細情報はこちら

教育訓練給付

雇用保険の「教育訓練給付」は、仕事に関連するスキルの向上や資格取得を目指して既定の講座(通信教育も含まれます)を受講し修了した場合に、支払った費用の一部が給付金として支給されるものです。
給付金は支援の目的や受講する講座などによって以下の3種類に分かれ、支給額や申請のタイミングが異なります。要件を満たせば退職後であっても認められ、給付の対象となる期間も上で紹介した基本手当の受給期間の延長手続きを行うと一緒に延長されます。
対象講座や給付を受けるための要件、手続き方法などが細かく決まっていて、変更になることもありますので、詳細・最新の情報は必ず厚生労働省のWebサイトやハローワークの窓口などで確認してみてください。
また、ハローワークにて「支給要件照会」を行うことで、自分が給付を受けられるかどうか、希望する講座が給付の対象となるかどうかを確認することができます。

給付金の種類一般教育訓練給付金専門実践教育訓練給付金特定一般教育訓練給付金
支払った教育訓練経費に対する給付割合と上限額 
※全て4千円以上の経費が対象
20%相当額
(上限10万円)

受講中50%相当額
(上限は受講期間により40~120万円)
※一定要件を満たすと追加支給の場合もあり
40%相当額
(上限20万円)

申請のタイミング講座修了後1か月以内講座開始1か月前まで、
受講中、
講座修了後1か月以内
講座開始1か月前まで、
講座修了後1か月以内
  • 2020年12月時点の情報です。
  • 基本手当も教育訓練給付も、面接や講座受講のために保育サービスを利用した場合、状況によってその費用の一部が補助される場合もあります。
運営メンバー いせやん(台湾在住)

退職してから渡航するまでの期間に、教育訓練給付金制度(専門実践教育訓練給付金)を利用して資格取得のための学校に通いました。
実際に給付金を受け取れる時期は、指定講座を修了して試験に合格した後でした。
それでも、通学時に子供を一時保育に預ける費用の一部を給付金から賄えたので、トータルでの負担額が減り、とても助かりました。
1回の試験で合格しないと受給できないという条件があったので、ほどよいプレッシャーにもなりました(笑)。

制度を利用するにあたっては、「受講開始日の1カ月前までにハローワークで申請手続きを完了していること」などの条件があるので、なるべく早く手続きを始めるとよいと思います。
また、私の場合、通学のために子供を預ける費用なども一部補助の対象になりました。

体験談:渡航前に資格に挑戦中!思わぬメリットがありました

5.具体的な就職活動の準備を行う

本帰国前後の具体的な仕事探しの要となるのは、やはり「これまでの経験と現状のスキルを再確認し、希望するキャリアの方向性を決める」ことです。
併せて、再就職にあたって譲れない条件や実現したいこともあらかじめ具体的にしておきましょう。
これらの情報を再就職活動の「軸」として仕事探しや選考に臨むことで、自己PRの内容に一貫性が生まれ、企業側への説得力も高くなるはずです。
そして最終的に自分でも納得感を得られる再就職活動になるでしょう。先輩駐在妻の体験をまとめた以下のキャリア体験談もぜひご覧ください。

細かいノウハウやテクニックなどは、サイト検索や本などで簡単に見つけることができ、後から身につけることも可能です。
⑪再就職のサポートや手続きについての情報を集めよう!では、実際の再就職活動の際に受けられるサービスや支援などを紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください。

皆さんの帰国後の再就職や仕事についての不安が少しでも減り、具体的な行動をするきっかけやヒントになれば幸いです。

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